成長期
メンバーも入れ替わりながら、できることを増やしていった時期。クイズ企画は定番のものにメスを入れ、ターゲットを広げていった。また、クイズを取り巻く環境の変化から、クイズに関する読み物が増えていたのもこの時期の特徴であろう。他のメディアにはない、我々にしかない手札を模索していたように思う。
私自身もこの時期にWebを離れたり、戻ったり、また離れたりしながら遠巻きにその変化を見守っていた。この時期のキーワードは、おそらく「好奇心」。他にはない、独特な好奇心によって生み出された記事が、いつだってQuizKnockというブランドを支えてくれていた。
6. 伊沢拓司「高校生クイズ」連覇の前日譚 雨の西武ドームの「あの日」

趣味としてのクイズがだいぶ人口に膾炙してきたタイミングで、正真正銘我々にしかできない読み物が誕生した。「思い出のクイズ」シリーズである。様々な作品があり読み出すと止まらないが、あえて拙作をぜひ。内容については何も言えないが、いまだ自分の書いた文章の中で5本の指に入る自信作だ。
WebメディアQuizKnockの進化は、この「クイズの広まり」を抜きにして語ることはできないし、同時にその担い手としてこのメディアがあったことは紛れもない事実である。『Number』でクイズの記事が度々出てくる令和7年、時代は進んだ。
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7. 緊張すると声が震えるのはなぜ? あがり性ライターが専門家に聞いた

「専門家に聞いてみた」シリーズは、私があまりWebメディア側に関わらなくなってから作られたものだが、見るたびに嬉しくなってしまう素敵な企画だ。
どれもこれもここで紹介したいものだが、ここでは「書き手の気持ちが乗っている」「書き手自身が学び、それを追体験できる」ところが素晴らしいこの記事を。
8. マンボウ「ジャンプした衝撃で死ぬ」って本当?謎すぎる生態クイズ

このメディアのキーパーソンは挙げたらきりがないが、編集者・野口さんの存在というのは皆が挙げるであろう最重要ポイントだ。
野口さん:元編集部員である野口みな子のこと。Webチーム随一のオールラウンドプレーヤーとして長年メンバーを支え続けた。知床とマンボウが好き。
その野口さんが、長年追い続けてきた「マンボウ」というテーマについて、深く、でも優しくまとめた素晴らしい記事がこれ。愛の強さと、愛の強さでごまかさない学術的な追求が、ネットで都市伝説化したマンボウのあれこれを解き明かしていく。
9. とむ×Ziphil「言語マニアあるある:アラビア語すごい」【QK雑談中#59】

QuizKnockに携わる様々な人物が、真面目なテーマから趣味、仕事に至るまでを二人で語り尽くす「雑談中」。これは発明だった。
演者にとどまらず、このメディアの周辺にいる不思議な人達をたくさん紹介できたことがなによりも良かった。
オフィスでしているような、遠慮のない面白い雑談が世の中に出ていくことのなんと心地よいことよ。今回はその中でも、特に専門性が高く、しかもそれが大学ではなくQuizKnockという場で「出会ってしまった」奇跡の二人をお届けしよう。
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10. 「イトータリタ」を組み合わせてできる二字熟語は?【合体漢字】

「クイズ」という語の受け持つ領域は広く、それこそこうしたパズルもまたクイズたり得る。様々なパズル企画がこのメディアにはあり、ちょこっと頭の体操ができる良い塩梅の作品ばかりだ。
私自身、こうしたパズルを講演で使うことも多々あり、知的だが親しみやすいチャレンジとして、話のきっかけになるゆえ重宝している。
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