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みなさんこんにちは! いま一番欲しい家具は「棚からぼたもち」の棚、ライター兼言語学徒の端くれ:トラです。
「針のむしろ」という言葉をご存じでしょうか。「人に苦しめられ責められて、一時も安心できない様子」という意味です。
「針のむしろ」の「むしろ」とは、い草や藁などを編んで作った敷物のことです。日本では弥生時代ごろから、い草などで作ったものが使用されてきました。
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この「むしろ」が、文字どおり針でできているとしたら? なんだかとっても痛そうですね。
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針の上に座ったり寝転がったり……。少し考えてみただけで痛そうです。「安心できない」という意味にも頷けます。
ですが、「むしろ」とは本来座ったり寝転んだりするもののはず。「針のむしろ」も工夫しだいでは、痛みを感じることなく乗れるものを生み出せるかもしれません。
……そのむしろ、作ってみたい。
ということで今回は……
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善は急げ! さっそくやっていきましょう。
「針のむしろ」を作ろう
冬のある日。都内某所で、作業を始めます。
使うものは、つまようじとヨガマット。今回は針の代わりにつまようじを使います。むしろはせっかく作るなら寝転べる大きさにしたいので、自分と同じくらいの長さがあるヨガマットを用意しました。
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作業は簡単。ヨガマットにつまようじを並べるだけです。
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ヨガマットの裏からつまようじを刺して並べていきます。規則正しく並べるのがなかなか難しいのですが、つまようじをマットに通す感覚は絶妙にクセになって楽しいです。どんどんやっていきましょう。
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無心で作業すること1時間ほど。針のむしろができました!
数百本のつまようじが立っていて、なかなか壮観です。これが本当の針だったら、もっと迫力が増しそう。
針のむしろに乗ってみよう
準備は整いました。さっそく針のむしろを試してみましょう。編集部の石田さんを呼んだので、寝てもらおうと思います。
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トラ「向きまで細かく調整するのけっこうムズくて」
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石田さんには断られてしまいました。どうやら、これでは普通の針のむしろのようです。
僕が作りたいのは、痛くない「針のむしろ」です。ここで終わるわけにはいきません。
何かいい案はないだろうか……。
―――と思っていたところ、こんな動画を見つけました。
▲すごいからみなさんにも見てみてほしい
?????
プリンがつまようじに刺さっていない? あんなにやわらかいのに???
さらに調べてみると、こんなページにたどり着きました。動画の実験について説明してくれているようです。
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どうやら、これらの実験のキーになるのは「⼒の分散」。私たちの身のまわりでは、ベッドのスプリングなどに利⽤されています。
これです!!!
私が探していたのはこれです!!!!
この「力の分散」を応⽤すれば、痛くない「針のむしろ」が作れるかもしれません!
試しに、自分でも実験してみます。
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1本のつまようじを当てると割れてしまう風船も、束にすれば、力の分散によって割れなくなります。人が上に乗っても同じことが言えるはずです。
ということで……
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つまようじをいっぱい買いました。
その数、250ケース。本数にして、16万2500本です。
これだけあれば、痛くない「針のむしろ」が作れるでしょう!