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こんにちは! ライターの胡桃です。記事のはじめから失礼いたしますが、心の叫びを聞いてください。

デカ目になりたい……!

いや、もちろん自分の目も気に入っています。ただ、大きな目は魅力的ですよね。あわよくば、少女漫画のヒロインの目みたいになりたい……。

▲※イメージ

実際に目を大きくするのは難しいですが、「大きく見せる」ことはできるのではないでしょうか。そんなとき、味方してくれる意外な存在が、私が大学で研究している「心理学」なんです。ならば、

心理学的に一番デカ目に見えるメイク方法をガチ検証しようじゃないか……!

ということで、ふだんの眼力との比較がわかりやすいモデルとしてこの方をお呼びしました。

どうも! こうちゃんです!
よろしくお願いします! 今日は、心理学的に一番デカ目に見えるメイクを見つけるべく、こうちゃんにメイクをさせていただきたいのです……!
おぉ~! なるほどね!

▲説明を受けるこうちゃん

俺、普段から撮影でも全然メイクしないから、あんまりなじみがないんだよね
動画のこうちゃん、すっぴんだったんですね……!

では、メイクをしながら、そこで用いられている心理学的原理を確認していきましょうか!

メイクに用いられる視覚心理学の原理

そもそも心理学とメイクが関係あるってどういうこと?
心理学が対象とする分野に、錯視さくしという現象があるんです。

実体とは異なって小さなものが大きく見えたり、違う色に見えたりする、人間の知覚に起こる現象ですね。
目の錯覚みたいなことかな。
ざっくり言うとそうですね。今回は、この「錯視」をアイメイクに応用して検証していきます。

「デルブーフ錯視」を応用したメイク法

アイメイクによく用いられる心理学的原理には、「同化」「対比」がありますよ。
同化とは周りの条件と同じ方向の知覚が得られること、対比とは周りの条件と反対方向の知覚が得られることです。
いきなりムズすぎるよ!
では、具体的な例で紹介していきますね。

「同化」の錯視として有名なのは、下の図のような「デルブーフ錯視」です。

▲出典:Wikimedia Commons CalendulaAsteraceae CC BY-SA 4.0

上図の黒い円は左右どちらも同じ大きさです。しかし、外円に囲まれている左の黒い円の方が、右側の黒い円よりも大きく見えますね

内側の黒い円に対して、外円という周りの条件と同じ方向の知覚(外円が周りにある方が、内側の黒い円が大きく見える)が得られています。

これ見たことあるよ、左の方が絶対大きいじゃん!
内側の円の大きさは一緒ですよ。

目の輪郭をデルブーフ錯視の内側の円(上図における黒い円)と考えたとき、二重瞼ふたえまぶた・涙袋・アイライン・アイシャドウ・マスカラ・つけまつげなどが外側の円のはたらきをしてくれるのです。

さっそくやってみましょう!

▲涙袋を強調中

二重瞼や涙袋は二重の線・涙袋の陰の線が、アイラインやアイシャドウはそれらの縁が、マスカラやつけまつげは強調されたまつげの先端同士を結んだ弧が、それぞれデルブーフ錯視の外円の役割を果たし、目の輪郭の同化をもたらしています。

▲同化の原理が用いられているメイクの例

▲こんな違いがあります

アイメイクの仕方によって結構印象変わるんだね〜
こうちゃん、メイクしなくても、もともと涙袋が結構ありますね!
そう! 俺ね、皆に言ってなかったんだけど、涙袋で育ったんだよね
いきなりどうしたんですか?笑

▲突然自分の涙袋について語りだすこうちゃん

カンガルーってお母さんのお腹の袋の中で育つじゃん? 俺は、お母さんの涙袋で育ったから、その名残でかなり涙袋が発達しているんだよね〜
そんな有袋類みたいな……笑

▲特殊な環境で育ったこうちゃん

次のメイクにいきますよ!笑

次ページ:「最強デカ目」をつくるための錯視の原理は他にも! どんなメイクが完成するのか……?

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この記事を書いた人

胡桃

慶應義塾大学大学院修士課程2年の胡桃です。心理学を学んでいます。心理学の面白さを伝えられる記事や、日常の中のふとした疑問を楽しみながら解決できる記事を書くことが目標です。写真撮影とディズニーが大好き。記事を通して一緒に楽しく学んでいきましょう!

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