「エビングハウス錯視」を応用したメイク法
主な錯視の原理には「同化」と「対比」があると紹介しましたが、「対比」の錯視として有名なのは、下の図のようなエビングハウス錯視です。
▲出典:Wikimedia Commons AlexWorth91 CC0 1.0
上図は花の形のように円が配置されていますが、いずれも内側の円の大きさは同じです。しかし、外側にある複数の円が小さい方が、内円が大きく見えますね。
周りの条件とは反対の方向の知覚(外円が大きければ内円が小さく見える)が内円に対して得られています。
▲アイシャドウを施されるこうちゃん
一般的に、目と眉の間の距離や面積が大きくなると目が小さく見え、小さくなると目が大きく見えるといわれています。
目と眉の間に締め色である暗めのアイシャドウをすることで、目と眉の間の距離や面積を狭め、「デカ目」に見えるという仕掛けです。
▲対比の原理が用いられているメイクの例
マスカラやつけまつげにある「錯視」の効果
マスカラやつけまつげには、「ミュラーリヤー錯視」の原理も用いられています。
▲出典:Wikimedia Commons Franz Müller-Lyer CC0 1.0
ミュラーリヤー錯視とは、上の図のように矢羽根が内向きの図形(右)よりも外向きの図形(左)の方が主線(真ん中の線)が長く見えるという錯視のことです。いずれも主線の長さは同じです。
マスカラやつけまつげを用いてまつげを強調すると、目頭と目尻の強調されたまつげが外向きの矢羽根の役割を果たし、目の横幅が大きく見えます。
一方、強調されていないと目頭と目尻の輪郭が内向きの矢羽根の役割を果たしてしまい、目の横幅が短く見えます。
▲こうちゃん、人生初のつけまつげ
▲ミュラーリヤー錯視が用いられているメイクの例。写真ではわかりにくいが、目尻や目頭のまつげを強調すると、それが外向きの矢羽根の役割を果たす
実際にこれらを組み合わせて「デカ目」になろう!
さまざまな錯視を用いたメイク法を紹介していきましたが、ここからが本題です。
ということで、全部組み合わせたメイクをやってみました!