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書けないことにどう向き合うか「できるはず、は実はできないこと」

――そもそも、読むことや書くことって難しいことだとだと思います。そうしたことに苦手意識がある人も多いと思うんですが、それにはどう向き合ったらいいと思いますか?

河村 苦手意識を持つことは別にいいと思っています。僕は苦手意識こそなかったけど、できてはなかったんですよ。

▲「20年できてなかったから」

河村 苦手意識があるということは、他人と比較して自分ができないだとか、自分が思っているよりうまくできないだとか、他人なり理想なりとの比較で「できるべきことができていない」ように感じている状態なので、そんなの当たり前じゃないですか。苦手でいい、っていう気がしていて。

絵が苦手だったらじゃあ練習しよう、っていうのはわかるんですが、文章を読めたり書けたりできないっていうのは、まず自分で認めること自体が難しいことだなと思っています。

――確かに、そうかもしれませんね。

河村 人の0才から10才までって絶対日本語能力がメキメキ上がる時期じゃないですか。10才あたりで感覚的にはわからなくなると思うんですが、実際はその後もメキメキ伸びていくはずなんですよね。高校入試から大学入試でもあれだけ現代文の難易度って上がるものなので。

▲「伸びるもののはずなんですよね」

河村 可視化はしづらいけど明確に能力は伸びていくということを自覚したうえで、ちょっとずつ練習する、っていうのが必要なんじゃないかと思っています。できるはずだけどできない、っていうのが一番つらいことだと思うんですけど、できるはずのことはできることではないので。

――なるほど、そうですね。

河村 やろうとしてることが思っているよりも極めて難しい、という意識を持った方がいいんでしょうね。文章って読めないし書けないよなって。僕もできてないし。

たとえば、僕はあまり現代文で出るような単語とか評論の読み方とかそういうのは意識してこなかったんですが、そういう本もあるわけですし、現代文は「自分にはセンスがないからできないんじゃないか」みたいなことを思わずに向き合っていくのがいいんじゃないですかね。


中編では文章を書くことへの考え方や、文章について「できないこと」「苦手意識があること」への向き合い方について聞いていきました。

次回、最終回となる後編ではよりQuizKnockのクリエイターとしての河村拓哉に焦点を当て、彼のこれからに迫っていきます。引き続き、お楽しみください!

【後編に続く】

【前編はこちら】

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この記事を書いた人

志賀玲太

志賀玲太です。東京藝術大学美術学部芸術学科を卒業。なんだかよくわからない記事を書きます。大概のことは好きです。

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