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株式会社JERA

想像以上に普通の川

▲これが三途川だ!

▲まぎれもない「三途川」

めっちゃ普通の川だな。名前以外は
三途川は交通アクセス抜群なんだね。
駅から徒歩1分で行ける三途川、好立地すぎ。
なんなら車窓から見えてたんだよね。

▲電車から見えた三途川

俺、知らない間に三途川を渡ってたの?
そういうことになるね。
自分が死んだことに気づいていない幽霊みたいだ。
ちなみに、死者が三途川を渡るには渡し賃として六文銭を払うとされているよ。現代の貨幣価値だと300円くらいかな。
なんなら大宮からここまで来るのに電車代2000円くらいはかかってるけど
現代だとずいぶんお金がかかるんだねぇ。

▲大宮からの渡し賃(交通費)は2000円くらい

三途川にかかるこの橋は「希望の橋」っていうのね。

▲三途川にかかる希望の橋

▲ちゃんとした説明板もある

川の名前とのコントラストがすごい。

▲三途川(一級河川)

三途川は一級河川だったのか……。そこまで大きい川じゃないのにね。
一級河川に流れる一定の支流は一級河川になるからだね。三途川は、利根川(一級河川)の支流(からす川)の支流(かぶら川)の支流(白倉川)の支流だから。
会ったことない親戚みたいだ。
せっかくだから2人で写真撮ろうよ。

▲まだあまり飲み込めていない様子の和歩

三途川から見えるもの

もしかして、今日これで終わり?
いやいや、せっかくだから少し散策してみようよ。
ちょっと気になってたんだけど、三途川の向こう側、なんか見えるね。

▲赤い何かが……

▲「めんたいパーク群馬」でした

三途川は上州新屋駅とめんたいパークの間に流れてるんだね。
あの世とこの世みたいに言わないで

▲三途川沿いに歩いてみる

せっかくだから、“彼岸”に渡ってみたいんだけど。
いいよ、行っておいでよ。

どうかな。
どうとかじゃ、ないかな。

あんまり、“彼岸”な感じしないね。
まぁ、そうだろうね。

▲この日は空がやたらきれい

ちょっとやってみたいことがあるんだけど、いいかな。
いいけど。
そのままそこに立っててね。

せっかくなのでいろんなものを彼岸に渡らせてみよう

スッ……

ん?

チョベリバ??????

チョベリバ:「超 very bad」の略で、「最悪」を意味することば。1996年の新語・流行語大賞のトップテンに選ばれている。

死語……? たしかに“死んでいるもの”が彼岸に!!!

チョベリグ:「超 very good」の略で、「チョベリバ」の逆。

そっちも用意してるんかい。
せっかく三途川に来たから、もう最近は見かけなくなったものや懐かしいものを、三途川を渡らせてしっかり見送りたいなと思ったんだけど。
もしかして、これが「やりたかったこと」……?
そうだね。
えぇ……。

▲そっかぁ……

こんな企画誰が通したの?
編集部の野口さん。

▲野口さん(カメラ係で同行なう)

編集部のよくないところが出てるな。

▲抗議の姿勢

あれ使ってる人いたんだ。

懐かしいものたちを見送ろう

今度は何だ?

MDだ!

MD:「ミニディスク」を略したオーディオディスク。1990年代半ばから2000年代初めに普及したが、多くのメーカーが撤退。MDデッキを製造・販売し続けていた国内最後の音響機器メーカー「TEAC(ティアック)」も、2020年にMDの販売を終了した。

ちなみに2021年に販売された「三省堂国語辞典 第八版」では、「MD」の項目が削除されたらしいよ。
せめてちゃんと極楽にたどりつけますように。
あっ、あれは……。

IE……!

Internet Explorer:2022年6月にWindows 10のデスクトップアプリとしてのサポートを終了した。2023年に完全無効化が予定されている。

▲IEが彼岸から手を振っている

今までありがとう……。君のことは忘れないよ……。

三途川を渡ろうとしているものたちが……

何あれ?

▲何かが三途川を渡り切ろうとしている!

CDショップで借りたときにもらう袋だね。

▲サブスクで音楽が聴ける時代なので……

あぁ、それ俺ちょっと知らないかも……。

▲ピンと来ていない和歩

俺のなかではあいつはずっと彼岸だな。

逆に「戻ってきている」ものも

▲インスタントカメラの代表格「写ルンです」

インスタントカメラ、最近こちら岸に戻って来つつあるよね。
えっ、これが「写ルンです」!?
クイズでしか聞いたことなかったから、実物初めて見た!!!

▲和歩「すげー本物だー」

どうやって撮るんだろう。これがシャッターで……あれ?

撮れないんだけど?
えっ、ちょっと貸してよ。

シャッターが押せない。

▲使い方がわからない

なんで???
もしかして、2人とも使い方をご存じない?
使ったことないんで。
これが……ジェネレーションギャップ……。

▲なんだか落ち込んでいる野口さんに教えてもらい、撮影に成功した

裏のギザギザのところを回すんですよ。
初見じゃ無理だって……。

ほかにもいろんなものを渡らせてみました

▲フロッピーディスク

▲半角カタカナなのがミソ

▲あちらとこちらを行ったり来たりしているタピオカ

▲「折りたたみ式の電話」という観点では最新機種として戻って来つつあるが

▲言われてみれば見たことないもの「三途川を渡る精霊馬」

精霊馬はいいね。俺は好きだ。

なぜここに「三途川」があるのか

そういえば、この川はなんで「三途川」っていう名前なの?
それがわかる場所が近くにあるから、行ってみよう。

▲三途川のほとりにある姥子堂

この建物が「姥子堂うばこどう」。いつ建てられたのかは不明だけど、江戸時代からあるらしい。
この姥子堂には、奪衣姥だつえばがまつられているんだ。
だつえば?
三途川のほとりにいるお婆さんだよ。死者の衣服を脱がせて、その重さによって罪の重さをはかるんだって。
冬場には会いたくないなぁ。

▲奪衣姥は「聖塚のばあさん」とも呼ばれているらしい

奪衣姥の伝承があるから「三途川」なのか。誰かがノリで名付けたんじゃなくて、歴史ある名前だったのね。
ちなみに奪衣姥の伝承は日本各地にあって、「三途川」も群馬だけじゃなくて、青森、秋田、千葉とか、日本に数カ所あるんだよ。
そんなに三途川があちこちにあっていいの……?
死後の世界の存在が、意外にも日常生活の近くにあるというのが興味深いよね。

かえろう

ん、三途川のほとりに何か書いてあるぞ?

正規料金を取りにきたね
徒歩でも必要なんだ。
じゃあ、自分は行くとするよ。
ん???

▲現代の貨幣価値だと300円くらいなので……

▲これでヨシッ!

んんん???

あれれ〜???

……。

帰りも2時間かぁ……。

おわり

▲さっき「写ルンです」で撮った

【おまけ】「写ルンです」で残した思い出

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この記事を書いた人

森田 晃平

東京大学文学部に在学中。旅・駅・スイーツ・浦和レッズが好き。何気ない日常を切り取るクイズをたくさん作りたいです。よろしくお願いします!

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