5年前からQuizKnockファン
中村 見始めた頃から面白くて、「このチャンネルは絶対に伸びる」と思っていたら、本当にその通りになりました(笑)。
▲クイズ×将棋の動画にはすかさず反応(Twitterより)
ーーQuizKnockメンバーとも交流があると聞きました。
中村 プライベートで伊沢(拓司)さん、こうちゃんと何度かお会いしたことがあります。動画で見ていたときの印象通り、皆さん話がとてもわかりやすくて面白いですね。ものごとを整理する力がすごいんだと思います。
お二人とも聡明なんですが、とても優しくて控えめな方だなという印象でした。何かを極めている方は、極めていくほどに自分が完璧じゃないことに気づいていくと思っていて、きっと彼らもそれで謙虚なんだなと。
ーーなるほど。太地先生はもちろん、藤井聡太五冠、羽生善治九段といったトップ棋士の先生方も優しいですし、なんだかわかる気がします。
クイズと将棋の共通点は……
ーー太地先生は「ザ・タイムショック」など、クイズ番組にもご出演されています。クイズはいつ頃からお好きだったんですか?
中村 小学校の頃から、よくクイズ番組を観ていましたね。両親と観ながら答えを予想してみたり、将棋でいう「観る将」※4みたいな感じです。
※4)観る将:自分では将棋を指さず、主に対局の観戦を楽しむ将棋ファンのこと。
▲小学生時代からクイズ好きでした
中村 とはいえ、観るのとやるのとは大違いで……テレビでクイズを解くときはかなり緊張しますね。
ーーわかります! 将棋の対局とは全然違ったプレッシャーがありますよね。
中村 アウェイですからね。私はテレビっ子だったので、有名な方と共演すると「あの人だ!」って縮こまってしまいます(笑)。
▲百戦錬磨の棋士も、クイズ番組となると……
中村 また、棋士の代表として出ているので、将棋界に迷惑をかけられないなぁとも思っちゃいます。将棋の対局なら、自分が責任を取ればいいと思えるんですけどね。
ーー反対に、将棋とクイズに共通点を感じることはありますか?
中村 やっぱり、「(相手のことを)考える」ことじゃないですかね。将棋で相手の手を読むことは、クイズにおいては出題の意図を考えて答えを推測したり、他のプレーヤーの戦い方を考えたりすることに近いかなと思います。
将棋なら新しい戦型、クイズなら時事問題というように、常に最新情報を仕入れて戦う必要がある点も同じかもしれませんね。
▲YouTubeでもクイズ企画に挑戦(「【間違えたら恥ずかしい】プロ棋士に「自分のクイズ」出してみた!」より)
中村 あとは将棋って、上達具合によって違った楽しみ方があるのも大事な要素だと思うんですよね。始めたてのときはルールがわかって、知識がついていくのが楽しいですし、極めていけばゲームの面白さにどんどん気づいていきます。クイズも近いところがあるのではないでしょうか?
ーーそう思います! 私は前に間違えたクイズを答えられたときが一番嬉しいのですが、将棋に向き合っているときと近い感覚がありますね。逆に同じ間違いをすると、どちらも落ち込んでしまうのも似ています。
▲将棋とクイズの共通点は……
中村 逆に私から質問しちゃいますが、香川さんは、クイズ番組に多く出演されている中で気づいたことはありますか?
ーーそうですね、メンタルが大事だなと思います。
ーー最初の頃は「常連の出演者には勝てないなあ」と気落ちしてたんですが、慣れてきてからは「将棋のプロとして、らしいところを見せよう」と思うように切り替えて。すると自分の答えに自信が持てるようになって、答えられる問題が増えた気がしますね。
藤井五冠・羽生九段の戦いが熱い!
ーーさて、将棋のお話も伺いたいと思います。太地先生が注目している、最近の将棋界のトピックは何ですか?
中村 何といっても、藤井聡太五冠・羽生善治九段による頂上決戦となった王将戦ですよね。