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【3日目】全体発表

いよいよ最終日、参加者たちの3カ月の集大成です。どのグループも緊張の面持ちで発表の時を待ちます。

今回はこれまでの2日間を間近で見てきたとむ・田村だけではなく、審査員として伊沢拓司が参加しています。

▲伊沢「動画を観ていたらわかるかもしれませんが、“指摘すること”は大好きでございます」

発表のテーマは「身近な人に地球温暖化の深刻さを伝えるために私たちができること」。各班がこの課題についての解決策を考え、5分間という短い時間で発表をします。発表後には質疑応答の時間も設けられており、参加者からのさまざまな質問に答える必要もあります。

いざ発表が始まると、まず驚くのが各グループの工夫の多さ。スライドの見やすさはもとより、発表のつかみでクイズを行ったり、自作のステッカーを配布したりと、各班「楽しみながら学んでもらいたい」という意識が強く見受けられました。

▲Hey, ちきゅう(Hグループ)による自作のステッカー

質疑応答では、伊沢をはじめとする審査員からの鋭い質問も飛びましたが、どのグループもこれまでの学習を活かして落ち着いた返答をしていました。

ここで、全グループの中から特に審査員の目にとまった3組の発表をご紹介します。

JERA賞:Na3(Aグループ )「体験型演劇を通じて地球温暖化について考える」

JERAの執行役員である藤家美奈子さんが選ぶ「JERA賞」は、Aグループの「体験型演劇」でした。

登場早々、クイズで会場の空気を掴んだグループメンバーは、子供世代に向けた演劇を提唱。「温暖化が進んだ将来のお寿司屋さん」というテーマの演劇を実際に行いました。

▲Aグループによる発表のひと幕、クイズで会場のボルテージは一気に最高潮へ

選出コメント(JERA・藤家さん)「“演劇”という、企業にはなかなかできない手段を用いたのは学生ならではの視点で非常に良かったと思います。何よりも、楽しそうに発表している様子に胸を打たれました。」

伊沢賞:良いグループ(Eグループ)「実際に節電に取り組むために」

伊沢が選出する「伊沢賞」に輝いたのは、「節電には興味あるけど、何をしたらいいの?」という層に向けてメッセージを発信したEグループ

実際にどのような行為をすれば節電効果が高いのかということを、「取り組むための労力(%)」と「貢献度(kg)」の2軸をとるグラフを用いて説明しました。

▲Eグループ作成のグラフ

また、ラクに節電に取り組むための「発明品」も独自で考案。特に「使用時間を測ることのできるシャワー」は伊沢の高評価を得ていました。

選出コメント(伊沢)「選出の基準は“尖っている”チームであること。“尖っている”の定義は難しいが、本人が思うよりも魅力があって、磨くと光るなと感じるチームを選びました。特にシャワーのアイデアなどはディテールが細かくて、グラフも努力の跡を感じます。磨けばもっと光るけど、そこが良かった!」

▲賞状を受け取ったEグループのメンバー

優秀賞:めぎとば(Gグループ)「絵本の制作・読み聞かせ」

複数の審査員による選出が行われる「優秀賞」。この賞に輝いたのは、絵本の制作と読み聞かせを行なったGグループでした。

子供にもわかりやすい絵本を通して地球温暖化の基本的な知識を若年層へと伝え、10年、20年後の基礎的な知識向上を目指すという内容で、参加者は実際に制作した絵本を手元で眺めながら発表を聞くことができました。

▲Gグループ制作の絵本

特に審査員の目を引いたのは絵本の最終ページ。見開きのほとんどが空白になっているそのページには、読んだ人々が「地球のため、実際にどういうことができるのか」ということが書き込めるようになっており、読んでいる人を引き込み、実際に行動させる力を感じました。

選出コメント(伊沢)「何よりもまとまったアイデアで、具体物もしっかりと作られていました。最終ページの空白で考える余地を出したり、プロモーション先を具体的に考えたりなど、独りよがりになっていない部分が大変良かった。かけた時間の中で意味のあるアイデアをまとめられたのではないかと思います!」

▲賞状を受け取ったGグループのメンバー

こうして、3カ月にわたる今回のワークショップは閉会となりました。

良い結果が出たグループも、悔しさを残すグループもありましたが、それは誰しもが主体的・能動的に動いた証拠。CoREFの白水しろうず始さん からは「今日で終わりじゃなくて、これからにつながるものにしてほしい」というお話もなされました。

参加者たちの「これから」に期待が高まります。

ワークショップ終了後コメント

田村正資

皆さん、工夫を凝らした発表をしてもらいましたけど、まだCO2は1ミリも減ってませんからね。うまくいった人も、悔しかった人も今日のことを噛み締めて、これからの生活、ひいては2050年に向かってこの経験を活かしてほしいと思います。

とむ

ひとりひとりがめちゃくちゃ優秀だなと思いました。大学生の目線からだと「ビニール袋の生産は本当にCO2の無駄なのか」というように、前提を疑ったりしてすでにある知識をどこに位置付けるかという視点を持てば、もっと良い発表になると思いました!

伊沢拓司

皆さんも今回のワークショップで「他人に伝えること」と「期限を守ること」がどれだけ難しいか、身にしみて分かったと思います。自分の思ったことが、その通りに伝わらない。

でも、できなくなった時こそ踏ん張ってください。折れない気持ちが大事です!希望を持って、どんどん前に進んでいってもらいたいです。

▲3カ月間お疲れ様でした!


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