こんにちは、小南です。
いよいよ本年も残りわずかとなってきました。大晦日、皆さんはどう過ごしますか?
我が家では近所のお店に行き、お蕎麦をいただくのが毎年恒例になっています。
このように大晦日には、年越しそばを食べる方が多いのではないのでしょうか。
ところで、年越しに食べるのはなぜ「そば」なのでしょう。ということで、本記事では「年越しにそばを食べる理由」について解説します。
細く長いからだけではない!
江戸時代から定着した食習慣である年越しそばですが、その由来ははっきりしていません。由来にはいくつかの説が伝えられているので、今回はその中より4つの説を紹介します。
1.寿命や家運をのばす
そばは細く長くのびることから、寿命が長く延びたり、家運が伸びたりするように縁起をかついで食べるようになったという説です。
こちらが最も広く知られている説ではないでしょうか。地方によってはこれを「寿命そば」や「のびそば」と呼んだそうです。
2.厄を切り捨てる
そばは切れやすいということから、一年の苦労や厄災、借金を切り捨てるという意味で「年切りそば」「借銭切りそば」として食べるようになった、という説です。
3.金を集める
金箔を使う細工師が飛び散った金銀の粉を集めるときにそば粉を使ったことから、そばは金を集めるという縁起で食べるようになった、という説です。
4.運が向いてきた
鎌倉時代に博多の承天寺にて年を越せない町人にそば餅を振る舞ったところ、その翌年から町人たちに運が向いてきたので、それ以来大晦日にそばを食べる習慣ができた、という説です。
他にも諸説ありますが、どれの説でもそばは縁起が良く、来年の幸せを願って食べられていたことがわかりますね。
ご当地の年越しそばも!
このように縁起の良い年越しそばですが、地域によっては、ご当地の年越しそばもあるようです。
例えば、北海道・京都府で食べられている「にしんそば」。にしんの干物である身欠きニシンを甘露煮にし、それをそばに乗せたものです。
京都では昆布と薄口醤油を使用した薄い味付けなのに対し、北海道では濃口の味付けで、汁がほのかに甘いのが特徴です。
福井県では「越前そば」が食べられています。こちらはつゆにおろし大根が入っており、冬でも冷たい麺のそばを食べるのが一般的です。
また、島根県出雲市は「出雲そば」が食べられています。出雲そばの特徴として、冷たくして食べる「割子そば」と温かくして食べる「釜揚げそば」の2つの食べ方があります。
割子そばは三段になった朱色の器それぞれにそばを入れ、器の中に薬味とそばつゆをかけて食べます。
一方で釜揚げそばは、茹でたそばを水で締めずにそのまま器に盛ってそば湯をかけ、そこにそばつゆを入れて自分で味を調整しながら食べます。
ちなみに島根県出雲市出身のライター、永岡さんのおすすめは割子そばだそうです。
出雲そばは、割子そばでいただくのがオススメです。のり・ねぎ・もみじおろしという三種の神器と甘辛いつゆが、出雲そばがもつ蕎麦本来の風味を遺憾なく引き立ててくれます。
お家で年越しそばを食べられる方は、このようなご当地のものを作ってみるのもいいかもしれませんね。
毎年なんとなく年越しそばを食べていましたが、今年は来年の幸せを願いながら食べようと思います。皆さんも大晦日は各々の年越しそばをお楽しみください! そして幸せな2022年が訪れることを願っております。
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