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問題

1ページ目:自力で解きたい方はこちらへ! 以下は問題の解説です

解説

それでは解説です。さまざまな解き方がありますが、ここではそのひとつを紹介します。

今回は私と一緒に解いていきましょう!

今回の問題を解くうえで重要なポイントを以下にまとめました。

整理すると、

  • 数にかかった「10の個数」に注目する
  • 1×2×……×20の中に隠れている「2×5」を数える

の2点です。これらのポイントを踏まえながら、問題を解いていきましょう。

数にかかった「10の個数」に注目する

ある数の「1の位から続く0の個数」は、その数をかけ算で表したときに出てくる「10の個数」と同じです。たとえば、300の「1の位から続く0の個数」は2個ですが、300=3×10×10より、これが300をかけ算で表したときに出てくる10の個数と同じことがわかります。

ただ、これがわかっても問題の答えにそう簡単にはたどりつけなそうですね……。もうひと工夫必要です。

隠された「2×5」のセットを数える

10=2×5より、300=3×10×10はさらに3×(2×5)×(2×5)と表すことができます。つまり、1×2×……×20をかけ算で表したときの「10の個数」を求めるには、「2×5」のセットがいくつ隠れているのかを調べればいいことがわかります。

では、1×2×……×20にふくまれる「2の個数」と「5の個数」を考えてみましょう。

1×2×……×20をかけ算で表したときの「2の個数」

1×2×……×20にかけられた「2の個数」を考えるときには、偶数のかけ算である「2×4×6×……×18×20」のみに目を向ければOK。まず、偶数はすべて2で割り切ることができるので、2×4×6×……×18×20=(2が10個かかった数)×(1×2×……×9×10)と表すことができます。

次に、1×2×……×9×10にかけられた「2の個数」の個数を考えます。1×2×……×10にかけられた「2の個数」を考えるときには、偶数のかけ算である「2×4×6×8×10」のみを考えます。2×4×6×8×10=(2が5個かかった数)×(1×2×3×4×5)と表されます。さらに、1×2×3×4×5=2×2×2×15ですので、1×2×3×4×5にかかった2の個数は3個です。

したがって、1×2×……×20にかけられた「2の個数」は10+5+3=18個です。

1×2×……×20をかけ算で表したときの「5の個数」

次に、1×2×……×20にかけられた「5の個数」を考えます。1×2×……×20にかけられた「5の個数」を考えるときには、「5の倍数」のかけ算である「5×10×15×20」のみを考えます。5×10×15×20=(5が4個かかった数)×(1×2×3×4)ですので、1×2×……×20にかけられた「5の個数」は4個です。

1×2×……×20をかけ算で表したときの「10の個数」

以上から、1×2×……×20をかけ算で表したとき、出てくる「2×5」のセットは、「2の個数」が18個、「5の個数」が4個より、4セットです。したがって、求める答えは4個であることがわかります。

答え:4個

実は……

実は、1×2×……×20をかけ算で表したときに出てくる「2×5」のセットの個数を調べるには、かけ算で表したときに出てくる「2の個数」と「5の個数」のうち、少ない方の個数を求めるだけで十分なことがわかります。

今回は、「5の個数」は4個であり、「2の個数」は4個以上あるため、「2×5」のセットの個数は4セットとなります。

30秒で解くには、かけ算の中の「5の個数」が「2の個数」よりも少ないことに感覚的に気づくことが重要だったかと思います!

このことに気づけたら、短い時間で解ける問題ですね。

数をかけ算で表したときに出てくる「2の個数」と「5の個数」に注目することがポイントでした。

それではまた次の算数ノートでお会いしましょう!

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【前回の算数ノートはこちら】

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この記事を書いた人

松林 陸

京都大学大学院理学研究科・修士2年の松林 陸です。普段は大学のサークルでクイズをしています。 大学では物理学を専攻しています。好きなものはクイズと旅行と科学。読者の方の日々に「ちょっとした学び」が生まれるような記事を書けるように頑張ります。

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