「百獣の王」の称号をほしいままにするライオン。
オスは威厳あるたてがみをたくわえ、複数頭のメスとの群れ・ハーレムを作って生活します。その重厚な唸り声やたたずまいは、動物園やサファリパークでもひときわ存在感を放っています。
ライオンはいかにも「王」という風貌。しかし、同時にこう思います。「それは人間の色眼鏡じゃないか?」と。
どうも、オオカミ系ライターの永岡です。ということで、今回は私がきわめて客観的な指標で「真の百獣の王」を考えてみることにしました。
じゃあ、真の「百獣の王」は誰なのか
自然界における「強さ」の指標は様々といえども、肉食獣にとっての
獰猛なイメージのあるライオンやトラを上回る、驚異の狩り成功率85%を誇るのがリカオン! リカオンこそ私が「百獣の王」にふさわしいと考える獣です。
▲ライオンは意外にも3割を切っている。トラに至っては食生活が心配になるくらいの低さ
「いや初めて聞いたわ!」という方、ご安心ください。動物園でリカオンを見た人の大半は最初に「ハイエナだ!」と言ってます。確かにちょっと似ていますが、リカオンはイヌ科、ハイエナはハイエナ科でどちらかというとネコ科に近いです。
▲左がリカオンで右がシマハイエナ(画像提供:富士サファリパーク)
狩りの成功率の高さから「サバンナ最強のハンター」と称されるリカオンですが、その強さには「他の獣と一線を画すスペック」と「ホワイト企業のような社会性」という秘訣があります。知られざるリカオンの秘密について、ご紹介していきます。