伊沢が迫る!高校生たちはなぜ難民問題と向き合うのか【後編】
スペシャル伊沢拓司2020.05.10
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これからの方向性
メンバーが一気に増えたとのことですが、福岡支部ができた、というのが特に凄いなと。そちらについてもいろいろと教えてください。
いま福岡支部で代表をしている松元さんから、いきなりメールが来たんです。凄い長文で、「衝撃を受けた、いま福岡でやりたい、ポテンシャルが福岡にはあるから」と。ちょうど全国展開を考えていたので、ぜひ、とお任せすることにしました。松元さん自身、もとから人脈とコネクションを幅広く持っていたので、あっという間に大きくなっていた、という感じですね。
あくまで福岡は福岡で発展していってます。福岡勢はK-D全体として発信するメディアに参加してもらいつつ、当地独自のカラーを打ち出してほしいなと思っていますね。地方で情報の発信源になる、というところが目的ですから「福岡」というところは大事にしたいですし、東京からああしろこうしろというよりは、基本自由な感じで。
そのあたりも「伝える」というコンセプト通りですね。
今も活動を通して僕自身学習中なんですけど、その立場から言わせてもらえば「知らない」「難しそう」で難民問題をはじめとしたいろいろな論点を切り捨てちゃうのはもったいないなと思います。
僕も最初は単純に面白そうだなから入って、でもここまで来られたので。能動的に知る環境に身を置けたことはありがたいことですし、いろいろなものを切り捨てない、ということは大事だなと今改めて思います。
各地での展開も含め、かなり広がりがありそうな今後ですが、今気になっていることとか、今後への課題とかはあるんですか?
個人的な話としては、運営の立場にある人数を増やしたいと思っています。好きとはいえ、今は僕がほぼマネジメントを一人で仕切っているので。開成内と他校とのつながりも強化していきたいですし、難しいテーマですけどそこには力を割かないわけにはいかないですしね。
右腕的存在はいるんですけど、マネージャー自体が欲しいですね。動ける人は多いので、動かす人も、ということですね。
思い返せば、立ち上げ時は2人、それが5人になって。その頃から方向性の話し合いはとても大変でした。渋谷にある知り合いの会社のオフィスを借りて活動していて、2面あるホワイトボードにポストイットをバリバリ張って……試行錯誤を繰り返していました。まとめるって本当に大変ですね。そして、その議論がまとまったときの嬉しさはかけがえのないものだったように思います。
それでいうと、今いるメンバーって、誘ったと言うよりは能動的に来てくれた人ですから、そこを大切にしてほしいし、マネジメントするといっても何か中央から与えてまとめようというのではなく、原則の中でやりたいことをそれぞれにやる、大切にするような団体にしていきたい、そういうまとまりになれればと思っています。
なので、もうちょっとちゃんとシステムづくりをして組織を動かしたいですね。今の時期にシステムに埋め込みすぎるのもよくないけれど、組織としてより回るような仕組みを整備していきたいです。
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K-Dからのメッセージ
では最後に、この記事を読んでいるであろう若い世代にメッセージをお願いします。
僕たちが扱っているのは難民問題ですが、それに限らず、世の中には様々な問題があります。それに対して、自分には何もできないと思い込まないことが大事だと思っています。何らかのきっかけ、チャンスがどこかに転がっている。ですから、それを見つけたら迷わず飛びつく。飛びつき、同じ熱量を持ってやり抜く。
僕自身、たまたま部活の合宿中に、Facebookでみたコンペに軽い気持ちで応募してみたのがきっかけでした。でも、その飛び込む気持ちがあれば何かを成すことができると思います。
この高校に入ってから、能動性や自分から手を出してみることの大切さを感じました。今、K-D以外にも、立ち上がったばっかりのベンチャーでインターンをしていて。それも、募集していないところに突っ込んでいったらOKが出たので働かせてもらっています。
やはり、自分が思っている以上に、自分で動き出せばできることは多いはず。何かやりたいなと持ったときに、心の中のそれを止めないようにする、ということが大事になるのかなと思います。
行動を起こすというきっかけって、実は掴むのが大変で。でも、それこそ調べてみるだけのようなカンタンなことでも、大きな夢につながっています。そのちょっとしたことをやるために自分の背中を押せれば、一気に前に進めるはず。そして、そのちょっとしたきっかけを掴むには、挑戦をしていく、挑戦を恐れないことが大事かなと。
ちょっとしたきっかけを掴む、ということについて言えば、 難民問題について「あんま関係ないな」と思った人には、「そんなことないですよ」というのはお伝えしたいですね。自分ごとに感じることが、そのきっかけになります。
今、日本でも入管法の改正などがあって、難民問題は身近な問題になっています。海外では移民難民は当たり前ですし、日本はむしろ特殊な環境。コンビニの店員さんが外国の方ばかりだったりするのを見ても、世界と日本について、いろいろな視点を持つ、そこから世界を客観的に見て、それを受け入れるマインドセットが大事になってくると僕は思っています。
ちょっと高校生の頃の自分が恥ずかしくなってきますね。僕も胸張ってがんばります。ありがとうございました!!
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この記事を書いた人
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伊沢拓司
QuizKnockCEO、発起人/東大経済学部卒、大学院中退。「クイズで知った面白い事」「クイズで出会った面白い人」をもっと広げたい! と思いスタートしました。高校生クイズ2連覇という肩書で、有難いことにテレビ等への出演機会を頂いてます。記事は「丁寧でカルトだが親しめる」が目標です。
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