こんにちは。豊岡です。
短期集中でのエスニック料理紹介、前回のブータン編に続く第2弾です。
今回はより遠く、東欧の国ブルガリアの料理を取り上げてみようと思います。最後には、ブルガリア料理の名店紹介もあるので、ぜひご一読あれ。
代表的なブルガリア料理
まずは、ブルガリア料理の前菜的存在から。
スネジャンカは、東ヨーロッパの国・ブルガリアのヨーグルトサラダです。真っ白な美しい見た目から、ブルガリア語で「白雪姫」という意味の名前がついています。
水気を切ったヨーグルトに、ニンニクやキュウリなどを加え、混ぜ合わせています。一応「サラダ」と呼ばれてはいますが、野菜類は細かく砕かれているので、「野菜入りのヨーグルト」と言った方が実態に近いと思われます。
日本では甘く味付けして食べることが多いヨーグルトですが、スネジャンカは全く甘くありません。クリーミーで、ほどよい塩気が特徴的です。
ブルガリア料理の特徴は、ふんだんにヨーグルトやチーズを使うことです。ある意味、日本の人々のイメージ通りかもしれません。
他の代表的なブルガリア料理も紹介しましょう。
まず、ショプスカ・サラダです。キュウリ・タマネギ・トマトを細かく切り、粉にしたホワイトチーズを大量にふりかけた、マイルドな味のサラダです。
周囲の国々と同じく、肉を使った料理が多いのも特徴です。例えば、タマネギなどの野菜と挽き肉を重ねて焼いたムサカ、ハンバーグに似た料理キュフテが挙げられます。なおキュフテには、やはりヨーグルトのソースがかかっています。
なぜブルガリアはヨーグルトで有名なのか?
今の日本において、ブルガリアと言えばヨーグルト、ヨーグルトの国といえばブルガリア、というほど両者は密接な関係にあります。 それは、もちろん諸外国にとっても同じ。ブルガリアは、世界的に「ヨーグルトの国」として認識されています。
では、それはなぜでしょうか?
そもそも、ブルガリア地域でヨーグルトの原型が作られ始めたのは紀元前4000年頃、つまり今から6000年も前です。
「凄い! ブルガリアがヨーグルトの元祖なんだ!」と思った方、まだ時期尚早です。というのも、当時文明があった場所の多くでは、同じようなものが作られていたからです。
とはいえ、ブルガリアで古くからヨーグルトが作られていたことも事実。その後は宗教的な行事とも結びつき、脈々とヨーグルト文化がブルガリア内で成長していきました。
時は流れ20世紀。ソ連の科学者で、ノーベル生理学・医学賞も受賞しているイリヤ・メチニコフは、旅行で訪れたブルガリアについてある疑問を覚えます。
「こいつら、長生きじゃね?」
そこからメチニコフは、彼らが日常的に食べている「ヨーグルト」こそが、大腸内の細菌を取り除き老化を防いでいるのだ、と考えました。それ以降、メチニコフはヨーグルトの素晴らしさを大々的に喧伝し、「ブルガリア=ヨーグルト」の図式がヨーロッパに広まったのです。
メチニコフのヨーグルト研究は、現在では科学的要素に乏しいものと見られていますが、ブルガリア風ヨーグルトの美味しさが広まったことには間違いがないでしょう。
食べられる店―ブルガリアンダイニング ソフィア
東京駅を八重洲側に出たあと、歩いて5分ほどのビルにあるのがブルガリア料理店「ソフィア」。
昼のビュッフェランチでは、低価格で色々なブルガリア料理を堪能できるため、近隣のサラリーマンやOLさんに大人気。11時半の開店後、すぐに満席になってしまいます。
夜にはゆったりとお酒を飲むことも出来て、こちらもおすすめ。 昼夜どちらも、多くの料理にヨーグルトがふんだんに使われています。脂の強い肉料理でも、どこか爽やかに仕上がるヨーグルトの名脇役ぶりに舌鼓。ぜひ一度行ってみてください!
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