仕上げにブランディングを
足りていないのは、ずばりブランディングです。QuizKnockの顔となる新たなメンバーを探して、サービスを売り込んでいかないと。
タレントとしても活躍なさっている伊沢さんではダメなんですか? 100人もいますし。
100人もいるからこそ、伊沢さんを表に出すわけにはいかないんですよ。
えっ?
今のQuizknockは、「100人に増殖させた伊沢拓司にほんやくコンニャクを食べさせて延々とクイズを作らせている」状態なわけだから、それが世間にバレるリスクは避けたいんです。
極悪すぎて、現代の法で裁ききれるかどうかも怪しいな……。
▲QuizKnockのオフィスはこんなことに
でも、難しいですね……。
ひみつ道具って、コピーとか量産には強いですけど、「ちょうどいい個」を作り出すのには向いてませんよね。
……あっ、あれなら……? いやでも……。
▲悪い顔になる田村さん
何か思いつきました?
うん……でも、倫理的にちょっとアレな案で……。
バイオテロを引き起こした挙句、人を増殖させて重労働を課している我々に、いまさら倫理を語る資格はありませんよ。
それもそうですね。なら、この……
「創世セット」でいきましょう!
創世セット:宇宙をつくって観察できるキット。もちろん、地球と同じような惑星も生成可能。劇場版第16作『のび太の創世日記』に登場した。
これをどんな風に……?
まず、「創世セット」で地球と同じ環境をつくり、ここにクイズプレイヤーをたくさん移住させます。
ほうほう。
そして、セット内の時間を早めて、中のクイズプレイヤーたちを短時間で世代交代させ、タレントの才能を持つ人材が生まれたら外に出してメンバーとして活用するんです。
クイズプレイヤーの養殖ということですか! これなら、多彩なメンバーを生み出せますね!
いよいよ悪の組織じみてきたな……。
▲クイズプレイヤー養殖システムの完成
あ、そういえば資金の調達ってどうします? 急激に事業を大きくするには何かとお金が要りますよね。
あぁ、それに関しては問題ないと思いますよ。
「チリつもらせ機」があれば!
チリつもらせ機:欲しいものを、色々なところから少しずつ集めてくれる道具。
なるほど! 「盗んだと認識されないレベルの端数のお金」を各所から集めるわけですね!
違法にならない程度のラインを狙えますからね。われわれも「個別の11人」を見習っていきましょう。
個別の11人:『攻殻機動隊』に登場するテロリスト集団。銀行のシステムをハッキングし、1円未満の見えないお金を徴収することで隠密に活動資金を集めた。もちろん、ドラえもんには登場しない。
合法というより、法整備が「チリつもらせ機」に追いついてないだけですけどね。
超巨大サービスQuizKnock、完成!
これでもう、我々QuizKnockに逆らえるものはいなくなりましたね。不動の超巨大サービスの完成です!
不穏分子は、「異説クラブメンバーズバッジ」で洗脳したらいいですからね。
QuizKnockをここまで「成長」させるのに費やしたひみつ道具は8つにのぼります。
超強力なアイテムがたくさんあるなかで、8つは多いですね。
でも、8つぐらいなら未来のデパートで揃えることは簡単そうですよ。
こんな危険な道具が日常的に買えるなかで、22世紀の人々が文明を維持しているのがつくづく信じられない。
それだけ、未来人の倫理観が高いということなんでしょうね。我々と違って。
そう考えると、のび太の倫理観は100年先をいってるわけか。
日常的な規模のお話がほとんどなのが、のび太の高い倫理観の裏付けになってるんですね。
『ドラえもん』って本当に奥が深くていい作品だ……!
こうして、熱く進行したひみつ道具談義は、我々の倫理観の低さが浮き彫りになる形で幕を閉じました。
皆さんも、ぜひとも友達や家族と「ひみつ道具」についての妄想を語り合ってみてください。きっと新しい発見や、まだ見ぬ『ドラえもん』の魅力に出会うことができますよ!
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