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国の玄関口を守る「検疫医療専門職」

「検疫所」とは、国際的な感染症から国民を守るために空港や港に設置されている厚生労働省の機関です。

そこで働く国家公務員である「検疫医療専門職」は、入国者や輸入品を通じて海外から病原菌が持ち込まれないように、検査や消毒などの措置を行っています。

感染症の診断・治療などの医療知識が存分に生かされるだけでなく、感染症を予防するための啓発活動に参加することもできる検疫官は、キャリアパスとして大変興味深いです。

他にも様々な業務を日々行っている検疫官。日本の玄関口で国際社会と接続した働き方ができることも大きな魅力です。

新薬の開発に携わるメディカルドクター

民間企業のなかにも、医師が活躍する舞台があります。そのひとつが製薬企業です。製薬企業で働く医師はメディカルドクターと呼ばれ、新薬の開発に携わったり、薬の安全性・有効性を確認したりします。

必要なのは医師免許のみですが、研究者としての側面が強いため、英語力や博士号などがあるとより重宝される傾向にあります。

産業医

会社で働く人たちの健康を管理するのが「産業医」です。

常時50人以上が労働している事業所では、必ず1名以上の産業医を選任しなければならないとされています。つまり、会社がそこで働く人のために配置するお医者さんです。

産業医は健康診断のほか、職場環境のチェックなど、会社で働く人たちが健康に仕事ができるようにサポートを行います。

産業医は医師免許に加えて所定の研修を行うことで取得できる資格で、福岡県北九州市には産業医の育成を専門とした産業医科大学もあります。

おまけ:医師免許があればできること

医師免許を持っていると就ける職業は、他にも意外な場所にあります。

それはレストラン

一般的にレストランなど食事を提供する店を開くには、所定の講習を受け、「食品衛生責任者」の資格を得る必要があります。

しかし医師免許を持っていると、講習会を受けることなく、食品衛生責任者の資格を得ることができるのです。

こうした理由から、医師でありながらバーや喫茶店を営業する人が時折見られます。

臨床医以外にも選択肢はいっぱい!

医師免許を取得した先には、さまざまな進路があるのです。近年では、臨床知識や社会保険制度への造詣、患者と関わった経験を活かしてコンサルティング業界で働く人や、司法試験に合格してダブルライセンスを活かした医療弁護士になる人もいます。

医師を目指す受験生は、キャリア選択の際に「こんな選択肢もあるよ」ということを覚えておいていただければ幸いです。

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この記事を書いた人

中川朝子

医学部6年生の中川朝子です。普段は小説を書いたり、美術館を巡ったりしています。中日ドラゴンズの大ファン。文理の架け橋となるような面白い記事を書きたいと思っています。よろしくお願いします!

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