こんにちは! 國學院大學で日本史を学んでいる廣澤です。
先日まで僕は「水中考古学」という授業を受けていました。
みなさんは「考古学」といわれるとどんなイメージが思い浮かびますか? 考古学の最大の特徴は、遺跡や遺物を探し出す「発掘調査」を行うことにあります。フィールドで発掘調査した遺構や遺物を分析することで、文献の史料では考えきれない当時の生活を明らかにする学問が考古学です。
「発掘」といわれてまず思い浮かぶのは、土を掘ることだと思います。土の中にある遺跡や遺物をスコップなどで掘り出して発見する、そんなイメージありますよね?

でも、考古学が対象としている遺跡や遺物は土の中だけではない! 湖や海の底など、水の中にも遺跡があるんです!

今回は水の中にある「水中遺跡」と水中遺跡を調査する「水中考古学」について紹介していきます。
目次
水中遺跡・水中考古学とは?
水中遺跡は、海・湖・河川などの水域に所在する遺跡を指します。文化庁では「海底や湖沼等において、常時もしくは満潮時に水面下にある遺跡」と定義されていて、いつも水没しているものから水位変動によって水上に現れるものまで含まれます。水中考古学はこのような水中遺跡や水中から出土した遺物を対象とする考古学の一分野です。

(文化庁文化財第二課 2022 『水中遺跡ハンドブック』より引用)
水中遺跡は水中の土砂や泥に埋没してしまうため、遺物の一部が見つかっても全体像がはっきりわかることは少ないです。一方で、水中は人が足を踏み入れにくい環境であるなどの理由から、陸上の遺跡で出土する遺物よりも良い保存状態で見つかることがあります。数百年前・数千年前の遺物でも当時の状態を忠実に再現できる場合もあるのです。
水中遺跡ってどうやってできるの?
日本において、水中遺跡はどのような過程を経て生まれるのでしょうか?
沈没船
海難事故や戦争、老朽化などにより沈没した船は、水中考古学の特に代表的な対象です。船体の構造、積荷、道具類、生活用品などから、その船がどのような目的で航行し、何を運び、どのような人々が乗っていたのかが明らかになります。
港湾機構
港湾機構とは、水中に残った防波堤や船着き場などのことです。これらからは当時の港の構造を推測することができ、港の構造が分かることで当時の船舶技術・物流体制・都市計画の一部が浮かび上がります。
水没した集落
水位の変動や地形変化によって水没した集落や橋の遺構なども、水中遺跡として注目されています。特に内陸の湖や大河川では、古代の人々が暮らした痕跡や交易を行った痕跡が見つかった例があります。

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