東京は桜が開花して早1週間。いつもの道が鮮やかに色づきはじめ、晴れやかな気分になりますね。
QuizKnock編集部です。
さて、フォームにお寄せいただいた、読者の皆様からの質問にお答えする「QuizKnock相談所」。今回は第6回です。
さまざまなライターが、あらゆる視点でお答えしていきます!
※記事化に伴って、投稿時の文章を一部改変している場合があります。また、質問者の学年等は投稿時のままのため、現在とは異なる場合があります。ご了承ください。
質問「歴史の流れはどう掴む?」
まず教科書を読むときに、歴史上の人物や事件によって何がどう変わったのかという変化と、どうしてそうなったのかという原因を意識しましょう。
歴史家は大きな1つの原因で複数の変化を説明することを好みます。時代の流れというのは、同時代の複数の変化を1つの原因で説明しようとする試みであり、変化に共通する原因を追っていけば自ずと掴めると思います。
まずは苦手意識を持たないところから。人名や事件名を覚えられる時点で歴史苦手じゃないので安心しましょう。
私が歴史の勉強で心がけていたのは「数行程度の記述問題を完璧にすること」です。東大の入試で言えば世界史第2問みたいなやつ。ちょっとした記述問題ができるというのは、各出来事の歴史的意義を理解している、ということです。
時代のおおまかな流れを掴むというのも、結局は1つ1つをしっかりと理解していないとできないことです。「おおまかな」流れを掴むためには「細かい」知識も大切だと思います。ちょっと難しい言い方をすると、個別の細かい出来事を正しく理解することで、時代の特徴というものが帰納的に理解されるのです。
ありがちですね。多くの人がつまずく、悩ましいポイントです。
ともするとあなたは、「単語を覚える」ことと「つながりを覚える」ことを別のものだと思っていませんか? いやいや、同じなんですよ。むしろ、つながりを覚えることで単語はより覚えやすくなります。その人物が成し遂げた偉業、その事件が持っている影響……というのは、カードゲームで言うところの「テキスト」、効果ですね。んで、単語はカードの名前。本来両者は一体なものです。大事なのは「坂本龍馬」という文字列だけではなく、龍馬の業績もですよね。
このあたりの実感は少しできるようになると湧いてくるはずなので、ひとまず苦手克服のために簡易チェック項目を授けます。人物なら「何をした人?」、出来事なら「影響は?」「原因は?」という項目をセットで覚えると、つながりもついてくるはずです。
質問「やりたいことが見つからない」
マ〜ジでやりたいことがなにもない場合はできるまで待つしかありませんが、例えば「ゲームして寝ててぇ」とかはあるんじゃないですか? それで良いんですよ。そこから考える。それを達成するために何をするか、というのが「自分探し」です。自分探しとは、自問自答することなんですね。
具体的にはこうです。「ゲームして寝ててぇ」というのは、「ゲームが大好き!起きてるときはゲームしてたい!」なのか、「もう起きてるのもめんどくせぇ、しゃーねえから楽なゲームに逃げたい」なのか。前者ならプログラマーやeスポーツ選手など、後者なら在宅のゲームブロガーやYouTuber(これはマジ大変だからおすすめしませんが)などが候補になるでしょう。将来像が見えてきたら、そこで良い成果を残すために大学を選ぶ。こんな感じで良いのです。
そして、もっとも大事なことを言います。「ゲームして寝ててぇ」は、変わる可能性があります。将来「筋トレして寝ててぇ」になる可能性がある。もちろん別のものになることも。そしたら、途中で軌道修正すればいいんです。そんなこといっぱいあります。僕もなりたいものが野球選手→サッカー選手→サラリーマン→研究者ときて、現在はYouTuberと社長をしています。でもこの経路のおかげで、サッカー雑誌の仕事をもらったり、学術番組のリポーターの仕事が来たりします。いろいろと迷っていったりきたりした経過が、その人をオンリーワンにしていくのです。
だから、間違ってもいいから一度真剣に考えて「結論を出すこと」最優先で選んでみてください。後で変わったなら変わってよいと思います。最悪何かしらの理由づけをして行った大学で見つかる目標もあります(僕が東大を選んだのもそういう理由ですし)から。
唯一大事なことがあるとすれば、その場は一応本気で考えることです。前に述べたような自問自答のプロセスをちゃんとやってみて、一回結論を出してみてください。テキトーに決めると、決めた先の進路についてではなく、テキトーに決めたことに後悔します。真剣に考えれば、失敗も活きる。さて、今日いったん将来の目標を決めちゃいましょう。全力で考えたなら、明日変えてもいいですよ。
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