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リニアって、今どこまでできてるの?

ここからは、JR東海の社員さんにも直接お話を聞けることになりました。

▲みんな真剣な顔つきに

――ここまで妄想のような話をしてきましたが、実はこれ、実現もそう遠くない話かもしれないんですよね。

そうなんです。
そう、リニアってばちばちにできてるんですよ!

▲なぜか自慢気な高松

あなたはいつからJR東海の人間になったのよ。
いや、動画の企画を作るために調べる機会があって……。

そうしたら車両はすんごい前にはもうできてたみたいなんですよね。それがびっくりで。
1970年代には浮上走行に成功し、その後も技術開発を重ね、2015年には有人走行で603km/hを記録し、ギネス世界記録にも認定されました。

そして、2017年には国の委員会で営業線に必要な技術開発は完了していると評価されています。

▲超電導リニア開発の歴史

▲当時の開発車両。はじめは宮崎県の実験線を使っていた(画像提供:久保 敏)

1962年から開発? 新幹線も開通する前じゃん。

――それでこうちゃんが生まれたぐらいには山梨の実験線での走行試験が始まってるんですよ。

それが始まったのは1997年の4月か。じゃあアニポケと同い年だ。

アニメ『ポケットモンスター』:1997年4月より放映開始。今年(2023年3月)にはサトシとピカチュウの物語が完結を迎えた。


というか、岐阜県にも駅ができる予定なのか。
そうですね、岐阜県の中津川市にできる予定です。

▲リニア中央新幹線の想定路線図

絶対ここで降りるわ、俺、岐阜好きだし。中津川とか高山とかを巡った後、長良川温泉に行きたいんだよね。
山梨も駅があるんだね。

▲熱心に資料を見る3人

山梨県の駅は今の実験線の西側の甲府市に、長野県の駅は飯田市にできる予定です。
飯田ってあれか、環状交差点があるところか。

▲飯田といえば……?
写真は長野県下伊那郡高森町のもの via Wikimedia Commons Matsushima Hidehiro CC BY-SA 4.0

言うと思った(爆笑)。

▲クイズプレイヤーのツボに入る

なになになに。

――飯田は本格的なものとしては日本で初めて環状交差点(ラウンドアバウト)が作られたという、クイズトリビアがあるんですよね。

そうそう(笑)。飯田といえば環状交差点。

環状交差点(ラウンドアバウト):交差点の形式のひとつ。車は円形の道路に沿って一方通行で走行する。


飯田といえば焼肉、みたいにならないところがQuizKnockさんらしいですね……。

▲社員さんもタジタジのテンション

でも、リニアが開通して名物が新しくできるのかは気になりますね。今でいう、「新幹線から見る富士山」みたいなのが。
それはもう、あれだろ。山梨側から見る富士山が名物になるだろ。

▲「今までと逆からさ」

今までずっと関西行くときには右手側に見えてた富士山が、反対側に見えるわけか。

▲富士山と新幹線の関係

でも、路線のほとんどがトンネルになる予定でして……現地には早く着くので、現地での時間をゆっくりお楽しみください!
そういうことになるのか……!

▲窓からはどんな景色が見えるのだろうか

まぁ、でもそれは富士山側にどうにかしてもらいたいよ。俺たちにも見えるようにさ。
お前は何を言ってるんだよ。

乗り心地ってどうなの?

――そういえば、高松さんはすでに実験線でリニアに乗られたんですよね。

実は、動画企画のロケハンで乗らせていただきました。ちょっと、このたとえが適切なのかわからないんですが――

▲「なんて表現していいかわからないんですが……」

飛行機みたいだったんですよね。
飛行機?
あのー、最初は車輪を出した状態で走るんですよ。なんですけど、速度が150km/hを超えたぐらいで車輪を引っ込めて、磁気浮上して……。
すご!!
その車輪の抵抗がなくなる瞬間っていうのが飛行機が離陸するときみたいな感覚で。

▲「ちょっとフワッてなるんです」

浮上走行中は磁気的にロックされて走行してるから安全だし、実は揺れにくいらしいんだよな。むしろリニアの方が酔わなそうまである。
そう、想像以上に快適だった。
へーー!! 乗るの楽しみだなぁ。

▲この後、須貝もちゃんと乗ることになります

おっしゃる通り、磁力の力で「ガイドウェイ」というU字型の構造物の内側を非接触で走行しているので、脱線することもありません。

停電が発生しても、一定以上の速度で走行中は浮上力が常に働いているので、急に地面に落下することはなく、安全に停止できるんですよ。
最強じゃん。もう速いとか、どうでもいい気すらしてきたな。
それはなんか違くない……?

実は進んでいるプロジェクト

ちなみに、リニア中央新幹線についての工事のニュースって聞いたことありますか?
正直、あんまり。
ネットニュースでなんとなく目にするくらいかな。
工事契約について、実は品川駅から名古屋駅までの286kmのうち約9割は締結済みなんです。

また、品川駅だったり、名古屋駅だったりについても地下にリニアの駅を作る工事は進んでいます。普段気が付かないかもしれませんが、皆さんが使っている駅の下で、掘削工事が進められているんですよ。

▲品川駅地下での工事の様子

すごいな。
ほー! って、あれ?

▲何かに気づいた須貝

あ、この名古屋駅前の工事ってリニアの工事だったんだ! え、めちゃくちゃやっとるでこれ!
そう、新幹線からも見えるような、すぐそばで工事が進められているんですよ。

▲名古屋駅近くの工事箇所

▲リニア「名古屋駅」の建設予定地の一部

だってこの奥に見える建物が河合塾じゃん。河合塾を見てたら目に入るのよこの工事。
なんで河合塾が基準なんだよ

でも、これ何の工事なんだろうっていうのが、「リニアの工事でした」って意外とありそうだね。
そうですね。工事現場って、外からはちょっとわかりづらいですから(笑)。

▲こちらは南アルプスでのトンネル工事の様子。大変な作業だ

そもそもなんでリニア中央新幹線を作るの?

そもそもなぜリニア中央新幹線が作られるかって、ご存じですか?
東海道新幹線の老朽化に備えたケア、みたいなこともあるんですよね?

▲詳しい高松

東海道新幹線も60年近く運行されてきているから、リニア中央新幹線を走らせることによって、同時に新幹線の整備もできるように、というのを伺っています。
おっしゃる通りです。たとえば今後南海トラフ地震のような災害が起こり、万が一東海道新幹線が動かなくなった場合、大きな輸送手段のひとつが使えなくなってしまいますよね。

そういうときにリニアがあると、もしもの備えになるんですよね。

▲リニアを作る理由

そうか、新幹線もそんなに長い間走ってるか。もう「新」じゃないじゃん。
旧幹線だ、旧幹線
先ほど皆さんに「リニアができたらこんなこともできる」というお話もしてもらいましたが、他にもこんな可能性がありまして――

▲資料を見るみんな

▲3人が想像できなかった未来もずらり

こちらは、「リニアができたらこんなことをしたい」を一般の方にも募集したものなんです。
そうか、「酪農家が旅行に行きやすい」とかもあるのか。ちょっと違うけど、生物系の実験をしてる研究者って研究室から離れにくいんだよな。サンプルの世話をしなきゃいけないから。
諦めてたフルタイムの勤務も可能に」……これいいなー!
各地にいる新しい才能の発掘」だって。確かに、アーティストを発掘する側の人は、各地に足を運びやすいといいんだろうなぁ。それにライブを見る側だって、遠くまで行きやすくなるもんね。

――昼公演、夜公演で違うアーティストのライブもハシゴできますからね。

だから、なんで1日であちこち回らせようとすんのよ!!

▲「おかしいのよ、今日ずっと」

――それでは皆さん、最後にリニアが開通する将来について一言ずつお願いします。

大阪に住んでいる友達も多いので、1時間で行けるようになったらシンプルにもっと頻繁に遊びに行くだろうなと思ってます。関西の方にいっぱい遊び行きたいので、僕は早くできて欲しいな。
実家に帰るのに使うのはもう確定してるので、僕はもし開通したら、ぜひ岐阜駅と長野駅で降りたいですね。長良川温泉ホテル行くとかしたい。
動画の企画を作る中で、いろいろ調べてはいたんですけど今日話を聞いたり、工事の様子を見たりしていると、「あ、本当にできるんだ」っていう実感が湧いてきて、すごい今ワクワクしています。

あと「リニアな」の発祥が僕だということは表明しておきます。

――高松さんの予想は気になりますね。将来、みんなで答えあわせしましょうか。

終わりに

嘘みたいな妄想も、夢が広がるようなトークも弾んだ今回の座談会。

ここでご紹介できなかったリニア中央新幹線についての詳細な情報については、JR東海の「リニア中央新幹線 公式サイト」をチェックしてみてください!

▲リニア中央新幹線 公式サイト

▲須貝駿貴とJR東海リニア開発本部長との対談も要チェック!

そして今回はYouTubeチャンネル QuizKnockでもスペシャル動画を公開中!

今回参加した須貝駿貴が、動画では実際に走行試験中の超電導リニアに乗り込んで謎解きに挑戦。ぜひあわせてご覧ください!

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