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答え&解説

正解は「法隆寺」でした。法隆寺は奈良県斑鳩町いかるがちょうにある寺院です。飛鳥時代に聖徳太子によって建設されました。特に西院伽藍さいいんがらんのエリアには、現存する世界最古の木造建築群が建っています。

ヒント1:法隆寺金堂壁画

こちらは西院伽藍の中心をなす建物・金堂こんどうに描かれた壁画です。釈迦しゃか阿弥陀あみだなど、様々な仏が描かれており、東アジアの「仏教美術の至宝」とまで言われまています。

しかし、この壁画、実は1949年に火災によって焼損してしまっているのです。そしてこの焼損がきっかけで美術品の保全・活用に目が向けられるようになり、翌年に文化財保護法が制定されました。現在壁画は修復されており、インターネットで公開されている「デジタルビューア」でも50面のうち12作品の焼損前の写真を見ることができます。

ヒント2:玉虫厨子たまむしのずし

「厨子」というのは、仏像などを安置する仏具のことで、透かし彫りにした銅板の下に本物の玉虫のはねをつけていたことから「玉虫厨子」という名前がつけられました。上の宮殿部と下の台座の間にある須弥座しゅみざの側面に描かれた『捨身飼虎図しゃしんしこず』は、釈迦が前世でお腹をすかせた虎に自分の身を投げ出して食わせたという逸話を描いています。お腹をすかせた虎のために命を投げ出すというのはすごいですね~。

ヒント3:釈迦三尊像

端麗で穏やかな笑みを浮かべるこちらの仏像は釈迦三尊像しゃかさんぞんぞうです。聖徳太子が病に倒れ、亡くなったことを受け、仏師の鞍作止利くらつくりのとりが製作しました。

この仏像の裏側には聖徳太子の病気の平癒を願って、聖徳太子の身長と同じ高さの像を作ったことが書かれています。つまり、この像は釈迦の像でありながらも聖徳太子の像でもあると言えます。法隆寺金堂に現在も安置されています。

玉虫厨子・釈迦三尊像は、どちらも「飛鳥文化」の作品です。飛鳥文化は中国の六朝りくちょう時代(3~6世紀)などの大陸の文化の影響を強く受け、7世紀はじめ頃に栄えました。この時代の空気を味わうためにも、ぜひ法隆寺に足を運んでみてはいかがでしょうか。


ぜひ次回の「今日の一問・美術編」にも挑戦してみてください!

【前回の「今日の一問・美術編」はこちら】

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この記事を書いた人

松井一将

松井一将(マツイカズマサ)と申します。京都大学で美学・美術を勉強しています。クイズもしています。読者の皆さんの人生にちょっとした豊かさを与えられるような記事を書ければと思います。よろしくお願いします!

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