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イデです。

みなさんご存じの国会。三権のうちの立法を行う重要な機関です。

国会が開かれる国会議事堂は、もちろん東京にあります。国会は、1890年の第1回帝国議会以降、基本的にずっと東京都で開かれています。「それはそうでしょ」と思う人も多いでしょう。

しかし、実は東京都以外で国会が開かれたことがあるのです。

いつ、どうして国会が東京以外で開かれたのでしょうか?

第7回帝国議会は広島開催!?

なんと!第7回帝国議会は広島で開催されました。

時は1894年。日清戦争が始まった年です。日清戦争は、日本と清(今の中国)との戦争で、日本にとっては国家の命運を決める、重要な戦争でした。

この有事にあたって、当時の明治政府は、比較的戦場に近い広島に臨時首都のような役割を持たせます。戦争の最高指導機関である大本営が東京から広島に移され、政府高官や明治天皇も続々と広島に移動しました。

そんななか、日清戦争の戦費を審議する臨時帝国議会を広島で開催するために、1894年の9月22日に「第7回議会を広島に召集する」という詔書が公布されます。

その結果、9月30日に着工し、10月14日に完成させるという15日間の突貫工事が行われ、仮の国会議事堂が作られました。

この議事堂は広島臨時仮議事堂と呼ばれ、現在に至るまで、史上唯一の東京都以外での国会が開催された場所となるのです。

この第7回帝国議会は広島臨時仮議事堂の完成した次の日に召集され、10月18日開院、10月22日閉院という日程で開催されました。

広島臨時仮議事堂のその後…

広島臨時仮議事堂は、15日間で完成し、そのおよそ1週間後には本来の役割を終えます。

その後は軍の病院や庁舎、学校など、主に旧日本軍によって利用され、軍都として発展していく広島を支えました。

そして、完成してから4年後の1898年に解体工事が始められ、その歴史に幕を閉じました。

おわりに

私もつい最近まで広島で国会が開かれたことがあるのを知りませんでした。理由を調べてとても納得した記憶があります。

完全に余談ですが、広島は何回か行ったことがあり、観光地が比較的集中していて個人的に好きな場所です。

広島臨時仮議事堂の碑があるようなので、今度もし行く機会があったらそこも見てみようかなと思います。

参考文献

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この記事を書いた人

イデマサト

東京大学法学部OBのイデマサトです。日常でふと感じた疑問を記事にしています。

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