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学問は「すべて大事だし、すべて大事じゃない」

――今回のインタビューでは歴史について話を聞いてきたんだけど、歴史を学ぶことの意義ってこうちゃんにとって何だと思う?

こうちゃん う〜ん、さっきもちょっと話したけど、一番は世界への解像度が上がることだと思うけどね。それがやっぱ一番かな。

自分はすべての学問において、「すべて大事だし、すべて大事じゃない」っていう思いがあって。

▲「すべて大事で、大事じゃないんだよね」

――どういうこと?

こうちゃん 例えば小学校の漢字が読めなかったら、駅で切符も買えなくなっちゃうし、生きていくうえで不利益があるから勉強したほうがいいと思う。翻って、フランス革命が起こったのは1789年ですって知ってることが役立つこともあるけど、知らなくてもそこまで困らないと思うんだよね。

そのなかで歴史が担っているのは、世界の解像度が上がることなんじゃないかな。

――ちょっと意地悪な質問になっちゃうけど、解像度が上がると、何がいいと思う?

こうちゃん いいことはないですね。これは本当に思ってることで、楽しいだけです。

たとえば、歴史を勉強したら収入が上がるわけじゃないんですよ。でも、今は歴史がたまたま学校の科目に入っているから、歴史を勉強したら将来の収入が上がるのは間接的には関係するかもしれないけど、本来は直接結びつくものじゃない。

▲「それで収入上がるんならめっちゃいいけどね」

こうちゃん だから歴史を学ぶ意義は、あなたが歴史を好きかどうかだけですと思ってて。歴史を学んだ末に、世の中のエンターテイメントやニュースとかが、すごくクリアに理解できるようになるっていう楽しみがあるよっていう。

それを得なくていいなら勉強しなくていいんですよ。でも基本的には勉強したら楽しいよっていう感じ。そんな風に、世界の解像度が上がることって、日常を彩ることなのかなって思う。

――「日常を彩る」ってすてきな表現だね。

こうちゃん 僕は「こういう効果があるから勉強したほうがいい」っていうのは絶対言いたくないから。自分が信じたものをやればいい、って基本的には思ってる。もちろん、人に迷惑をかけることは信じちゃダメだけど。でも、誰しも学んでいったら、日常がちょっとは楽しくなるんじゃないかなって思うんだよね。

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この記事を書いた人

志賀玲太

志賀玲太です。東京藝術大学美術学部芸術学科を卒業。なんだかよくわからない記事を書きます。大概のことは好きです。

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