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「だから伊沢に誘ってもらえた」河村が考えるチャンスのつかみ方

――読者のなかには文芸が好きで、書く仕事を目指したいと思っている人もたくさんいると思うんですよ。そういう方に対して、言葉をかけられるとしたらいかがでしょう。

河村 まず、一般的な話として「書きたい」と「書く」と「書いた」が、実はめちゃくちゃ離れているので、それぞれを一人でいけるところまでいきましょうということですかね。

▲「一人でまずはいってみることが大事かな」

河村 その次は他人の目に触れてどうこうという話になるんですが、まずはそこまではある程度いかなければいけないなぁというのがあります。僕がブログなりでやっていたように、個人であってもWebメディアに文章を書くことができるわけです。

――まずは「書いた」まで自走できること。

河村 そう。それで、ここから言葉を選びたいのが、僕が文章を出すということに対して何を言ったところで成功したバイアスがかかってるんですよね。

――バイアス?

河村 僕が短編小説を掲載できたのって、僕がYouTuberだからじゃないですか。言ってしまえば、実績を1個作ったうえでそれを利用してるわけですよね。文芸の実績があるわけではない僕が「やった方がいいよ」って言うのは自己正当化なので違うし、言わないのも嘘でしょうとなる気持ちがある。

▲「そういう前提があったうえで……」

河村 ただ、純粋に文芸を書くという道は結構難しいと思っています。でも方法はひとつじゃなくて、よい文章を書くことを自分の至上命令とするのか、それともセルフプロデュースという視点で小説家になりたいのかって違う話だと思っていて。そうなると文章以外の攻め方もできるじゃないですか。

――なるほど。とはいえ個人的に思うのは、YouTubeやクイズサークルでクイズを作るっていうのは、書き方は違えど創作行為として地続きにはあるとも思えます。

河村 それでいうと、クイズを作るということに関しても、まずは心持ちとして「機を逃さない」というのはあるのかなぁ。「ちょっとやってみませんか」に対して、いけそうだったら1回いってみること。

だからチャンスに対して、手を挙げることなるべく手を挙げられるところにいることなんじゃないですか。

――河村さんにとってはどんなチャンスがあったと思いますか?

河村 伊沢(拓司)が最初にQuizKnockのライターを集めるとき、僕が誘われたのは、その前にTQC(東京大学クイズ研究会)で『異次元クイズっていうクイズ本を書いていたことが大きいと思っていて。

※『キミには無理かも!?東大クイズ研 異次元クイズ』(データハウス)

河村 だから結果論にはなってしまうけれども、僕はTQCにいたから「クイズ本書きませんか」という声掛けに手を挙げることができたし、クイズ本を書いたから伊沢からQuizKnockに誘ってもらえたっていうのはあるから。

――身近なところから実践して今につながっていってるわけですね。

河村 そのために、文章でいう「書きたい」から「書けた」までいける力を貯めておくことと、チャンスが来たらガンガン突っ込んでいきましょうっていう感じですね。

次ページ:河村が考える次のステップ「YouTubeやめる気はないけど、小説家になりたい」

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この記事を書いた人

志賀玲太

志賀玲太です。東京藝術大学美術学部芸術学科を卒業。なんだかよくわからない記事を書きます。大概のことは好きです。

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