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こんにちは。少年時代はそんなに恐竜が好きではなかったYoshidaです。

恐竜の化石が見つかったニュースで「約1億年前の地層で見つかりました」などという言葉を聞くことがあります。

▲子供心がくすぐられるニュース。わくわく

しかしながら、地層には「何年前のものです」と書かれているわけではありません。

▲そんなバハマ

では、どうして化石が見つかった地層の年代がわかるのでしょうか? 調べてみると地層の年代決定には、元素の「放射性崩壊」という現象に着目した、実に巧妙な手法が用いられていました。

ここからは私と一緒に勉強していきましょう! 少し難しい話が続きますが、なるべくわかりやすく説明していきますので安心してくださいね。

放射性崩壊とは?

天然に存在する元素の中には、同じ元素であっても質量が異なるものが存在します。これは原子を構成する原子核の中にある中性子の数が異なることに起因しています。

例えば炭素の場合、原子核に含まれる陽子の数は6個ですが、中性子の数が6個、7個、8個のように異なるものが存在しており、これらを互いに同位体といいます。同位体は中性子の数と陽子の数の合計をとって、例えば炭素12のように名前がつけられます。

同位体には安定なものと不安定なものがあり、不安定なものは一定の期間で放射線を出して別の元素に変化していきます。これを放射性崩壊といい、放射性崩壊を起こす同位体を放射性同位体といいます。自然界に存在する炭素の同位体のなかでは、炭素14のみが放射性同位体であり、崩壊によって窒素14に変化していきます。

「炭素14」で見られる、中性子が1個減って、陽子が1個増えるような原子核の変換を「ベータ崩壊」といいます。

年代測定のキーワード「半減期」

ある放射性同位体が、放射性崩壊によって元々あった量の半分になるまでにかかる時間のことを半減期といいます。たとえば、100個ある原子が50個になるのに1時間かかるとき、その半減期は1時間となります。半減期1時間の放射性同位体は1時間後には元あった量の1/2、2時間後には1/4、3時間後には1/8、……と減少していきます。

文字通り「分にるまでの間」ですね! ある元素の半減期と最初の量がわかっていれば、「一定の時間が経ったときにその元素がどれだけ残っているか」を知ることができます。

ある放射性元素Aの半減期はT年で、最初にN0だけあったとします。すると、放射性元素Aの量は年月が経つにつれて、以下のように指数関数的に減少していきます。

ちなみに、半減期は放射性同位体ごとに決まっていて、炭素14の場合はおよそ5,730年となっています。これでも長いように感じますが、このあとさらに半減期が長い元素が出てきます

半減期を使うと地層の年代がわかる

ここまでで、放射性元素の半減期について説明してきました。この半減期を利用することで、恐竜の化石が発掘された地層の年代を調べることができます

地層に含まれる鉱物中にはカリウム40というカリウムの放射性同位体が含まれており、これは約12.5億年の半減期でアルゴン40に変化していきます。

▲しれっと登場「12.5億年」の半減期

アルゴン40は気体であり、鉱物がドロドロに融けた状態(マグマなど)では大気中に放出されてしまいます。一方、鉱物が冷え固まると、鉱物内で生成したアルゴン40はその場に止まります。

したがって、冷え固まった時点での鉱物中のアルゴン40の量は「0」であるため、鉱物中のカリウム40とアルゴン40の割合がわかれば、半減期を使うことでマグマが冷え固まった時期がわかるのです。

ここで具体的に、問題を解いてみましょう! これまでの流れをおさえていれば、きっと正解できるはずです!

このように、放射性元素とその崩壊先の元素の量を測定することによって、地層中の鉱物ができた年代を推定、および地層の年代を算出することができます。これ放射年代測定といい、このようにして得られた地層の年代を放射年代と言います。放射年代測定に用いられる代表的な手法は以下のものがあり、半減期の長さに応じて使い分けがなされます。

このように、一見すると何の証拠もない地層の中も、科学の力を使うことで、それがいつの時代にできた地層なのかを知ることが可能になるのです。


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この記事を書いた人

Yoshida

東京大学大学院博士課程1年の吉田と申します。私の記事が、誰かの「楽しいから始まる学び」のきっかけになればと思います。

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