QuizKnockのYouTubeチャンネルの動画プロデューサーを務めるふくらP。そんな彼がもはや日本トップレベルの力を発揮するのが、パズルや謎解きです。これまで何度もメンバーを打ち負かしてきたほか、自身でもさまざまなパズル・謎解きを制作してきました。
▲メンバーが束になって挑戦するが……
今回のインタビューでは、ふくらPが考えるパズルの魅力や、子どものころに「もう解ける問題がなかった」と、自分のために作っていた驚きのパズルの話などを聞いていきます。想像を超えるふくらPの幼少期のエピソード、ぜひご覧ください。
目次
◎ ふくらPの「ルービックキューブ遍歴」
◎ パズルの魅力とは? 「僕は〇〇がめっちゃ苦手で」
◎ パズルを作っていたのは「もう問題がなかったから」
◎ パズルを「見ないで解ける」のはなぜ?
子どものころからパズル好き「今は第4次ルービックキューブブーム」
――ふくらさんといえばパズルが得意なイメージが強いですが、これまでさまざまなパズルに触れてきたなかで、ふくらさんが一番思い入れのあるパズルはなんですか?
ふくら それは難しいですねぇ(笑)。でもルービックキューブ歴は長いですよ、かなり。
▲ふくらPとQuizKnockのオフィスにあるパズルたち
ふくら 最初は小学校低学年のときかな。たまたま家で見つけたとかテレビでやってたとかがきっかけで。僕のなかでルービックキューブは何度かブームがあって、今のところ「第4次ルービックキューブブーム」まであるんですよね。
――第4次!
ふくら 6面を揃えられるようになったのが第2次ルービックキューブブームのときで、小6とか中学生とかかな。第1次のときは1面しか揃えられなくって、完全一面※1までだった気がします。
※1)完全一面:一面とその側面が揃うこと。
――ルービックキューブ歴は20年くらいになるんですね。話を聞いて不思議なのが、「第1次」のときに6面を揃えられないと「おもしろくない」ってやめちゃうと思うんですよね。それが第2次ブームがくるのがすごいなと。
ふくら えっ、なんでだろう。たぶん第1次のときは飽きちゃってブームが終わったんだと思いますが……あっ! お兄ちゃんと一緒にやってたんだ。
兄もパズルがまあまあ好きで、ルービックキューブはたぶん僕より早いですね。そういう兄と一緒にやりつつ、6面揃えられるようになったのが第2次ルービックキューブブーム。
――なるほど。ちなみに第2次で6面揃えられるようになったあと、第3次、第4次は?
ふくら 第2次の段階で6面が揃えられるようになったのは、テキストを丸暗記して解けるようになっただけなんですよね。第3次は中学から高校くらいなんですけど、自分で見つけた方法で工夫するようになっていきました。で、第4次が今。
▲今まさに第4次ルービックキューブブーム
――今もブームの真っ最中なんですね。
ふくら こういう非常に特殊な職業に就いて、なんか頻繁にパズルをさせられるという状況があり(笑)。オフィスにもルービックキューブがたくさんあるんですよね。「あるからやっちゃう」みたいな環境だから、第4次はオフィスにキューブがある限りはブームは続きそうですね。
▲しばらくはブームは続きそう
――小学生のときに知って今も好きなものがあるというのは素敵ですね。そもそも、ふくらさんが最初にパズルに興味を持ち始めたのはいつごろなんでしょうか。
ふくら あんまり記憶が定かじゃないんですが、小学1年生のときにはハノイの塔とか数独をやってましたね。父が数独が好きで、家にあった数独の本を読んでました。記憶にはないんですけど、母によると僕は幼稚園のころから数字は好きだったらしいです。数字の本を与えてみたら、食いつきがよかったみたいで。
▲「ハノイの塔」がこれ。3本の杭と円盤を用いたパズル
――数字の本っていうのは、りんごのイラストが3つあって「これが3です」みたいなもの?
ふくら いや、もうちょっと違っていて。たとえば、ジャガイモの絵があって、「1回切ると面が出てきて、もう1回切ると辺が、もう1回切ると頂点ができますよ」とか。あとは数字の足し算ですね。たとえば、長さと重さみたいに単位が違うものを足しても意味ないよねっていう。
あと黄金比※2とか、ウサギがフィボナッチ数※3で増えてくっていう話とか……。
※2)黄金比:古代ギリシャで発見された、最も安定し、美しいとされる比率。「1:(1+√5)/2」で表される。
※3)フィボナッチ数:フィボナッチ数列(初項と第2項が1で、第3項以後は前2項の和となる数列)の各項のこと。たとえとしてウサギの繁殖がよく用いられる。
――それを幼少期から……想像を超えてました。記事にたくさん注釈が必要そうだ。数字好きから数独にもつながっていったのを聞くと、鶴崎(修功)さんの幼少期にも近いものがありますね。