ふくらPがパズルに夢中になったワケ
――子どもの娯楽といえば、ゲームとかスポーツとかいろいろありますよね。そのなかでもふくらさんがパズルを好きになったのは、パズルのどんなところに魅力があったと思いますか?
ふくら あ〜それは確かに。なんでだろう、パズルが解けたときの快感は魅力ではある気がしますね。むしろスポーツとかにあんまりハマらなかった理由は「できないから」で、できる快感が得られないからっていうのがあると思って。
まぁ、それこそハマると練習してできるようになることもあるから、鶏が先か卵が先かみたいな話なんですけど。
▲「なんでだろうなぁ」
――スポーツといえば、ふくらさんは元バスケ部でしたよね?
ふくら でも、好きで始めたわけじゃないんですよ。小学校のときに仲が良かった子がバスケ部に入るって言うから一緒に入ったのが大きくて。
特に小学生のときは「上手にやらなきゃ」って思い込んじゃっていて、うまくできないから苦手に感じてましたね。むしろ大人になってから、「下手でもいいんだ」って思えるようになって楽になった気がします。
――なるほど。幼いころから成功体験がパズルで得られていたということなんですかね。
ふくら あとは、パズルは「成長がわかりやすい」っていうのが魅力のひとつかもしれない。
僕は定量的なもの(数値で表せるもの)がたぶん好きで、パズルよりもファッションとかスポーツの方がよっぽど頭がいい人向けにあるものだと感じるんですよ。
▲「ファッションとかスポーツの方が頭がいい人向けにあると思う」
――というのは?
ふくら ファッションだと「あっちよりこっちの方がよりかっこいい」とか「よりおしゃれ」ってよくあるじゃないですか。そういうのが僕はめっちゃ苦手で、パズルはクリア(成功)とノットクリア(失敗)の境界がめちゃめちゃはっきりわかるから、それが好きなのかもしれないですね。
だからバスケをするときも「肘が上がってない」って言われてもピンとこなくて。たとえばフォームを1回カメラで撮って、「これは肘が27度を超えているのでできてます」とか言われるんだったらまだわかりやすいんですけど。
▲「じゃあここを何度にすればできるのねっていうのがわかるから」
――そこまで緻密に……。でも確かに「もうちょっと肘を上げて」と言ったとしても、その「もうちょっと」って人によって違いますもんね。
ふくら そうそう。だから僕は単語や数字を覚えるのは得意だけど、「このフォームを覚えて」とか「この味を覚えて」みたいなのはすごく苦手で。
そういう定性的なもの、つまり「ものさし」がわかりづらいものに対しては、僕はそこまでの判断能力がないから、パズルのようなわかりやすいものしか楽しめてないのかもしれない。だから、ファッションとかスポーツが得意な人はすごいなって思ってます。