同じ温度でも冷房と暖房で違う温度に感じるのはなぜ?
――なんとなくですが、同じ25℃でも夏の冷房と冬の暖房では、なんだか違う温度のように感じます。
それには、湿度や着衣量の違いなどが関係しているかと思います。
冬は夏よりも着ている服の量が多く、湿度が低いので同じ温度でもポカポカと感じやすいのではないかと重政さんはいいます。ただし、湿度が低すぎると体感温度が下がって肌寒く感じることもあるそうです。一方で、夏は湿度が高いため、同じ温度でもジメジメとした不快感につながりやすいとのこと。
湿度が20%変われば、体感温度も4℃ほど変わるとされており、同じ温度でも一般的に夏の方が暑く感じやすいそうです。環境省が推奨するクールビズでは室温28℃が目安となっていますが、重政さんは「湿度を管理するのも大切」と話します。
冷房と暖房を快適に使うポイント
せっかくなので、暖房・冷房を使うときに、より快適に過ごす工夫を教えてもらいました。
温かい空気は天井側に、冷たい空気は床側にたまりやすい性質があるため、室内には温度ムラができやすくなります。部屋の温度をできるだけ一様にすることが大切です。
空気清浄機などで部屋の空気の流れを補助することで、部屋全体が設定温度通りに保たれ、暖房時に設定温度を上げすぎてしまったり、冷房時にエアコンが無駄に運転してしまったりすることを防げるので節電にも効果的だそうです。
▲サーキュレーターや空気清浄機はエアコンの向かい側に設置すると効果的
――風向き設定や空気の流れを意識することで、部屋の暖まり方が変わるんですね。エアコンのこと、ここまで考えたことありませんでした……。
使わないときもひと手間で快適に
――徐々に暖かな日が増えてきて、エアコンもそろそろ冬じまい。夏にまた活躍してもらうために、何かしておいたほうがいいことはありますか?
(1)フィルターの掃除
(2)熱交換器の汚れの確認
(3)室外機周辺の整理整頓
です。
▲フィルターは取り外して掃除できる(提供:ダイキン工業)
フィルターにほこりがたまっていると、冷房が利きにくかったり、風がほこり臭くなったりする原因になります。また、その内側にある熱交換器は結露によってカビが生えてしまうことがあり、汚れに気づいたときはクリーニングがおすすめです。室外機の周りにものを置かないことも、節電につながるそうです。
――2週間……! 結構頻繁に掃除しなきゃいけないんですね。重政さんも2週間に一度掃除しているんですか?
――ちなみになんですが、エアコンのメーカーで働いている人も、冷房と暖房を間違えちゃうことってあるんですか?
やっぱり一般の人よりはエアコンのことを考えていると思うので、冷暖房には敏感なんじゃないかなと思います(笑)。
そんな方法があったとは! 自宅のエアコンに自動運転機能がある人は、ぜひ活用してみてください。
サムネイル画像出典:ダイキン工業提供
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