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こんにちは! のせぴりかです。

テレビ番組やYouTube動画などでよく用いられている、グリーンバックブルーバックを使った撮影方法「クロマキー合成」をご存じでしょうか。

▲QuizKnockのYouTubeチャンネルでもよく使われています

今回は、クロマキー合成の仕組みと、背景に緑や青が使われる理由を解説します。

クロマキー合成ってどんなもの?

クロマキー合成は、特定の色を編集ソフトで透明にして、他の画像や映像を入れこむことで実現されています。

映像の中で、「グリーンバックなら緑、ブルーバックなら青の部分を透明にする」と設定し、そこに画像や映像を合成しているのです。

【クロマキーってどんな意味?】
「クロマキー」は英語で“chroma key”と書きます。“chroma”はギリシャ語で「色」を意味する単語であり、また色や明暗の違いを用いて映像を切り出す技術を「キーイング」といいます。
つまり、「色を用いたキーイング」で「クロマキー」というわけです。

クロマキー合成の特徴がよくわかるのが、インターネットでたびたび話題になる、ガチャピンが天気予報に出演したときの映像です。

こちらは、グリーンのパネルにお天気カメラの映像を合成したところ、合成ソフトがガチャピンの体のあざやかな緑にも反応してしまったのだと考えられます。

▲背景と体の色が同じだったため、色が変わってしまったガチャピン

どうして緑や青を使うの?

では、クロマキー合成にはなぜ緑や青といった特定の色が多く用いられるのでしょう。赤や黄色ではダメなのでしょうか?

答えはダメなんです。

みなさんは、美術の授業などでさまざまな色が輪のように並んだ図をみたことはないでしょうか?

この図は「色相環」といい、おおむね光の波長の順に色が並んでいます。そして、色相環で向かい合った位置にある色どうし(青と黄、赤とシアンなど)は「補色の関係にある」といわれます。補色を使った配色はコントラストがはっきりすることから、文字を目立たせたいポスターのデザインなどによく取り入れられています。

▲色相環

クロマキー合成は、まさにこの補色の特性を生かした技術です。クロマキー合成は、切り抜きたい対象物の色と透明にする色の違いがはっきりしているほど、処理がしやすくなります。映像制作においては人間が合成の対象になることが多いため、肌や髪の色との違いがはっきりする緑色や青色がよく使われるのです。

【物体の色と光の波長の関係性】
人間の目は、波長の長い光は赤、短い光は紫など、特定の波長の光が網膜に与えた刺激を異なる「色」として認識します。つまり、物の「色の違い」は、物体に当たって反射し目に届く「光の波長」の違いなのです。

実際に「赤い背景」をクロマキー合成に使用するとどうなるのでしょうか? QuizKnockメンバーのとむをモデルに、グリーンバックと比較してみました。

グリーンバックの場合はきれいに合成ができましたが、赤い背景を使って合成した場合は人物の肌の色などの鮮やかさが失われ、ピンク色のボトムスは透けてしまっています。やっぱり、赤い背景は合成には向いていませんね。

緑と青、どう使い分ける?

では、なぜクロマキー合成にはグリーンバックだけでなく、青のブルーバックも使用されるのでしょうか。実は、グリーンバックとブルーバックのどちらを使用するかは、撮影する環境やものによって決まります。

そのひとつが現場の明るさです。緑は青よりも光を反射する色のため、日中のシーンを撮影する場合などはグリーンバックを使った方が被写体を明るく撮影できます。逆に、暗い夜のシーンを撮影する場合などはブルーバックを採用することがあるそうです。

また、衣装や映したいものの色と色がかぶらないかも、スクリーンを選ぶ決め手になります。先ほどのガチャピンの例では、体の色と異なるブルーバックを使っていれば、ガチャピンは透明にならずに済んだでしょう。

▲東京・渋谷のスクランブル交差点周辺をリアルに再現した「足利スクランブルシティスタジオ」。ビルなどの背景を合成できる

補色が活用されている意外な場所

ちなみに補色の原理は、クロマキー合成の他にもさまざまな場面で活用されています。

例えば、手術中に着る緑色や青色の清潔ガウン。

▲緑色の清潔ガウンを着ている術者たち

手術している部分で臓器や血などの赤いものを長時間見ていると、その補色である緑や青の残像が視界に現れるようになります。そこで、残像が手術の邪魔にならないように、清潔ガウンには残像と同じ色である緑色や青色が採用されているのです。

補色は、クロマキー合成とは逆に「目立たせない」ために使われることもあるのです。

クイズでおさらい・クロマキー合成!


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この記事を書いた人

のせぴりか

東京大学で医学を学ぶ5年生です。茶道、アイヌ語、日向坂46、カタンが好き。色々な分野を掛け合わせながら、「読んでよかった」と思っていただけるような記事をお届けできれば嬉しいです。

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