今年7月、上野にある国立西洋美術館が、「ル・コルビュジエの建築作品」の一部として新たに世界遺産に登録されました。
これで日本にある世界遺産の数は合計20個(文化遺産16個、自然遺産4個)に。
ところで、世界遺産に登録されるにはまず「暫定リスト」に登録される必要があるってことをご存知でしたか?
暫定リストとは国が世界遺産への登録を目指す遺産候補をまとめたリストのことで、この中から毎年7月に開かれる世界遺産委員会で新たな世界遺産が選ばれます。
現在(平成28年7月)、日本の暫定リストに記載されている物件は9件。
「未来の世界遺産」になるかもしれない日本の名所はどこか、クイズで勉強してみましょう。
……あれ? 何か忘れてる?
暫定リストに登録されているのは9件のはずなのに、8問しか問題がありませんね。
実は最後の1件は「平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群(拡張申請)」。
平泉はすでに世界遺産に登録されていることは皆さんご存知の通りですね。
で、この「拡張申請」とは何なのかというと、実は、平泉の世界遺産登録の際、一部の構成資産が「浄土思想との直接的関連性が認められない」として登録から除外されてしまったんです。
「骨寺村(ほねでらむら)荘園遺跡」や「柳之御所(やなぎのごしょ)遺跡」など、除外を受けた5つの構成資産を再度世界遺産に申請しようというのが、この「拡張申請」というワケなのです。
これで全9件。来年や再来年にこの中から世界遺産が生まれるかもしれませんね。