こんにちは、服部です。
暑いですね。こんな暑い夏には、家に帰ってきて冷蔵庫で冷え冷えになっている麦茶を飲むときが本当に最高なんですよね!
ところで、麦茶はその名前の通り「大麦」の種を焙煎したもので、お茶の葉から作られるわけではありません。
これがどのくらいの有名度の知識なのかは量りかねますが、お茶って身近な飲み物の割には「種類の違いがよくわからない」という人も多そうです。
今回はお茶、特に多くの人に身近な「緑茶・烏龍茶・紅茶」をメインにフォーカスしてみます。
そもそもお茶の木は1種類!
ずばり、茶葉が取れるのは「チャノキ」という植物。ツバキ科だそうです。
このチャノキは、日本や中国に多い「中国種」と、インドに多い「アッサム種」に大きく分けられます。しかし、日本や中国でつくられるお茶のほとんどは「中国種」。
つまり、緑茶も烏龍茶も紅茶も、同じ「中国種のチャノキ」の葉が原料です。
では、どう違うのでしょうか。作り方が違うんです。
※インドの「ニルギリ」やスリランカの「ウバ」など、南アジアやアフリカの紅茶はアッサム種から作られているものも多いです。また、実は中国種のなかでも「緑茶に合う」「紅茶に合う」というように品種改良されて枝分かれしていますが、お米の「コシヒカリとあきたこまち」のようなものです。
作り方の違いは?
緑茶・烏龍茶・紅茶は、それぞれどんな製法でつくられるのでしょうか。
緑茶
摘んだ茶葉は、放っておくと分解(人間に役に立つかどうかで発酵や腐敗と呼ばれます)が始まります。しかし、緑茶をつくる場合は、先に茶葉を釜で炒って、発酵を止めてしまいます。
炒った茶葉に圧力をかけて揉み、乾燥させたのが私たちがふだん目にする緑茶で、あとはお湯を入れて飲みます。
烏龍茶
烏龍茶の場合は、摘んだ茶葉をしばらく天日干しにしてから発酵させます。
ただし、発酵が中くらい程度に進んだら、炒って発酵を止めます。あとは、緑茶と同じように揉んでから乾燥させます。
紅茶
最後に紅茶です。紅茶は、烏龍茶と同じように茶葉を天日干しにし、揉んでから発酵させます。
このとき、半端なまま発酵をやめることはせず、茶葉が紅色になるまで発酵させてから乾燥させます。
発酵具合の違い
順番の差こそあれ、作業はおおむね同じです。
違いがあったのは「どれだけ発酵させるか」ですね。緑茶はまったく発酵させず、烏龍茶は途中まで発酵させ、紅茶はしっかりと発酵させてます。
実は、中国茶は発酵具合によって「緑茶→白茶→黄茶→青茶→紅茶→黒茶」と名前がついています。烏龍茶は青茶の一種なわけです。
ちなみに、「黒茶」は紅色を越えて、カビのような状態になるまで過剰に発酵させるもので、「プーアール茶」などがこれにあたります。
君も今日からお茶マスター
緑茶・烏龍茶・紅茶の違い。周りにわかっていない人がいたらぜひ解説してあげましょう。
また、日本茶に目を向けると、さらに「煎茶」「ほうじ茶」「玉露」「抹茶」などとたくさんの種類があります。意外と作り方の違いはハッキリしているので、興味を持った方は調べてみましょう。