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こんにちは、高松です。

先月から始まった「高松Dの『収録までになんとかします!』」は、QuizKnockの動画収録の裏話や、僕の裏方としての仕事について楽しく紹介していく連載です。

【前回はこちら】

初回の記事をたくさんの人に読んでもらえたようで、嬉しいですね。僕の司会が好きという声もあって、勇気づけられました。

さて今回は、前回の記事でも少し触れていた「テストプレイ」についてお話しします。

面白い動画を作る「テストプレイ」という仕事

テストプレイ」は、動画出演メンバーが撮影をする前に、動画で使う問題を他の人に解いてもらうことです。特に、新しいルールやちょっと変わったシステムの企画でやることが多いです。

クイズを作った時点では、撮影したときにメンバーが答えを出せるか、どんな反応をするかわかりません。作問者が「難しいはず」と思ったクイズもメンバーが簡単に解けてしまったり、はたまたサクッと解いてもらいたい問題に意外と悩みどころがあったり。

動画の流れとしては、問題を重ねるごとに難度が上がっていって、メンバーの勝敗やクリアが最終問題で決まるような展開がやっぱり盛り上がります。動画でそんな展開が実現できるかどうかをテストプレイで見ています。

▲「リハ松」もテストプレイの一環(「リハ松 〜どのくらいマルチタスクができるのか京大卒ADが検証してみた〜」より)

僕がテスターをするときは、素直に問題を解いて、正直な感想を伝えることを心がけています。また、「〇〇さんなら得意だからいけるかも」という予想をしたり、メンバーが本番でやりそうな戦略を考えてみたりもします。特に河村(拓哉)さんは解答側にいると企画のバグをついてくるので、想定しがいがあります。

最近では僕が作問に関わっている(答えを知っている)場合も多いので、オフィスにいるクイズ経験者のスタッフに声をかけてテスターになってもらっています。

「QuizKnock史上最難問」は裏方も大変でした

JRAさんとのコラボで撮影した「アラビア語クイズ」は、僕がディレクターとして担当したなかで一番先が読めない動画でした。河村さんのアイデアがきっかけで生まれた、問題文がアラビア語で読み上げられるという「QuizKnock史上最難問」の企画です。

▲アラビア語でクイズが出題されます

あの動画で一番苦労したのは作問でした。まず、問題を作る時点ではアラビア語がわかる人は誰もいません。しかも、問題文をただアラビア語にしただけではとてもじゃないけどメンバーが解けないので、手がかりになりそうな言葉がいくつか残るようにクイズを作る必要があります。

もちろん、撮影前には文法や単語などの誤りがないようにアラビア語の監修を受けていますが、クイズはとにかく「収録までになんとかする」しかありません。作った問題をGoogle翻訳でアラビア語にして音声を聞いて……を何度も繰り返して、問題文を推測できそうなものをリストアップしていきました。これがもう本当にめちゃくちゃ大変でしたね

▲作問していたときの問題ファイル。今まで見たなかで一番意味がわからない

そして、かなり異色なクイズだからこそ、メンバーがどれくらい解けるのかも未知数です。5人くらいのスタッフに声をかけてテストプレイをしてもらったところ、1回聞くだけでキーワードを聞き取れる問題もあれば、まったく答えが出せない問題も。こうした反応から、収録で出題するクイズを決めていきました。

そして迎えた収録当日

収録で印象的だったのは、答えが全然出ないことでした。テストプレイでは5分くらいで解けた1問目が、収録では答えが出るまでに40〜50分かかったんです。収録中は本当に答えが出るのか、スケジュールは大丈夫かという不安や焦りがありました。

でも同時に、メンバーにも難しい問題を出せておいしい展開になったなという思いもありましたね。答えが出た瞬間はめっちゃ安心しました。

▲この瞬間、カメラの手前には安堵している僕がいました

▲メンバーのみなさんお疲れさまでした

先が読めない状態から始まった企画ですが、面白い動画が作れそうという期待が原動力になっていたのかなと思います。動画の公開後には「なんで成立しているかわかんないくらい難しい」というコメントをいただけて、難しいものを実現できた嬉しさがありました。

ちなみに、この動画でめっちゃアラビア語に触れたんですが、実はそんなに詳しくはなってないです。それくらい難しいんです、アラビア語。あ、でも「問題です」が「アスアルファ」というのは覚えましたね。

感想は、Twitterのハッシュタグ「 #高松Dのなんとかします 」で教えてください。次回以降も楽しみにしていてくださいね。

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この記事を書いた人

高松慶

QuizKnockの動画ディレクター、高松です。 主に企業案件の動画の企画/ディレクションをしています。

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