何事も挨拶から
皆さん、こんにちは。これを読んでいる方々に第六感や予知能力がなければ初めましてになると思います。編集部の石田武蔵です。
普段は記事の編集や校正などをしていますが、会議のときに「石田さん、なんか書いてみる? “なんかクイズ出してよ”とかどう?」って言われたので記事を書くこととなりました。
私もこう見えて、大学時代は競技クイズ勢。いつかはWebメディアQuizKnockで記事を書き、それがまさかの大バズり。「ふ、俺も有名になったもんだ……」とか言う日を夢見てきましたが、現実はどうでしょう。今のところ聞こえるのは同僚の「どう? 書けた?」という声だけです。両者のギャップにクラクラします。
しかしながら、せっかくの機会を無碍に断るのも角が立ちます。毎日会う人とは仲良くしたい!
ということで私が「なんかクイズ」を出してみましょう。どうせなら自分らしさも添えていきたいですね。
布教、あるいは世界の広さについて
皆さんは『GeoGuessr』というゲームをご存知でしょうか? 世界のあるポイントに飛ばされ、周囲の景色や言語、文化などを手がかりに、そのポイントが地球のどのあたりかを答えるゲームです。
▲GameKnackでも時々プレイされていますね
とりあえず例題を出してみますね。この写真は拡大できるので細かい箇所まで調べて、自分がどこの国に飛ばされたのか考えてみてください!
わかりましたか?
……そうですね。アルゼンチンのミシオネス州ですね。
噂によると、QKの読者はシルエットで白瀬矗がわかるようになるなど特殊な訓練を積んできていると聞きます。日頃からアルゼンチンに習熟している読者諸氏は解けたと思いますが、一応解説しましょう。
よくわかる解説
まず、道路のラインに注目します。
外側が白で、中央が黄色ですね。これは南北アメリカ大陸に広くみられる特徴です。アメリカ大陸以外だとヨーロッパの一部の国やタイなどで見られます。
なお、今回の中央線には白の点線もありますが、このような「黄色プラス白の点線」は南米だとアルゼンチンとウルグアイで見られるようです。
次に地面に注目すると、道が赤く色づくほど土が赤いです。これはブラジル南部を中心に見られるテラローシャと呼ばれる土壌の特徴ですが、今回はブラジルではありません(うっかりブラジルと間違えたかもしれませんね)。
ブラジルといえばそう、道路標識などの看板の裏が黒一色であることで知られています。しかしこの画像ではどうでしょう。道路の左端にある看板は裏側を向いていますが、その色は白ではありませんか!
ブラジル以外の南米、かつGeoGuessrに出る国の中で土の色がここまで赤いのは、ブラジル南部と接するアルゼンチン北東のミシオネス州のみですので、この場所がどこかわかるという寸法です。今回はRN12番道路の中ほどでした。
なお、他にコリエンテス州(下の地図の7番)を通るRN14番道路もブラジルとの国境付近にありますが、ここまで土が赤くはありません。
▲QuizKnockもまた狂った人間を仲間にしてしまったものです
とはいえ、解けないと意味がない
さて、とはいってもこの画像を見てそこまでわかる人間なんてほぼいません。クイズの大事な点として「双方向のコミュニケーション」であるということが挙げられます。要は「みんな楽しくなきゃ意味がないよね」ということです。知らん国の知らん州について聞かれても、情報が耳を素通りしていきます。
私はこれに加えて、クイズには「コミュニケーション」と対をなす大事な要素があると思っています。それが「視野が広がる」ということ、すなわち、同じものを見たときに得られる情報量が増えるということです。
つまり、我々クイズ制作者は「とっつきやすくて楽しい問題である」ということと「知らないことを知ってもらう」ことを両立させねばならないのです。
ということで、そんな「みんなが楽しめて」「知ってそうで知らんこと」、ついでに「自分らしさを出す」クイズを作ってみました。では、張り切ってどうぞ!
いかがでしたか? 少しでも皆さんがニヤッとしてくれたら幸いです。そして、次に電柱を見かけたらどんな感じか改めて見てみてください。きっとこれまでとは違う感想を抱くはずです(車には十分に注意しましょう)。
そんなわけで、緊張の初記事でした。次は「中東マップを大解剖!〜これがヨルダンのタクシーだ!※」の記事でお会いしましょう! Au revoir !
※公開時期未定
【前回の「なんかクイズ出してよ」はこちら】
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