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こんにちは、高松です。

高松Dの『収録までになんとかします!』」は、QuizKnockの動画収録の裏話や、僕の裏方としての仕事について楽しく紹介していく連載です。

【前回はこちら】

最近はゲームざんまいの日々を送っております。

反射神経が悪い僕の主戦場はターン制のボードゲーム。ボードゲームアリーナという神サイトで、気になるボドゲをつまみ食いプレイしています。『キングダムビルダー』や『ナナ(Trio)』、『ウイングスパン』あたりが特にお気に入りです。

今回は、ゲストを迎えて雑談風にお届けします。東京エレクトロン(TEL)さんとのコラボ企画「QuizKnockが挑戦!ルービックキューブで作るドット絵アートチャレンジ」でディレクターを務めた吉田さんと話をしてみました。この途方もない企画の裏側をお伝えできるのではないかと思います!

今回のゲストは吉田Dです

吉田さんにきてもらいました!
吉田です〜。動画のディレクターをやっています。

▲奥にいるのが吉田さんです

さっそくなんですが、この企画がどういうものか簡単に説明してもらっていいですか?
400個のルービックキューブでドット絵アートを作って、完成したドット絵の裏側を見ると、こちら側にもデザインが現れる! という企画ですね。
聞くだけですごい企画だ……。そもそも、表と裏でデザインが違うルービックキューブアートってよくあるんですか?
いや、あんまりないと思いますね〜。企画会議で「1面を使ったルービックキューブアートじゃ物足りない! もっと何かしたい!」という話になり、じゃあ裏表で違うものを作ろうとなりました
理由がQuizKnockっぽすぎる
ルービックキューブが得意な方が「できるんじゃない?」と言っていたので、なるほどできるもんか〜と信じてしまいました

▲吉田さん自身はルービックキューブはほとんどできないらしいです

企画が始動するも……

実際にやってみてどうでしたか?
めちゃくちゃ大変でした
即答だ どこが大変でした?
やっぱり設計図作りですかね。どの色のルービックキューブをどこに配置したらちゃんとドット絵に見えるのかを考えながら作らなきゃいけなくて。
今日設計図持ってきたんですけど
うわ〜すごい

▲表面の設計図

裏は一面で白色を使うのが決まっていたので、表で使う色の制約が出てきちゃって……
その制約の中で、なんとか綺麗にドット絵に見えるよう配色していくのが大変でした
オフィスで絶望してる吉田さんの姿を見ましたよ
設計図さえできれば、この企画はなんとなかなるだろうな〜と思ってたんですが、色の矛盾がない設計図を作るために頭を抱えていましたね
どうやったら色の矛盾をなくして設計できるかって、すごく難しくて
2面特定の配置にしなきゃいけないのって、1面とか6面揃えるよりもある意味難しいですもんね

高松、唯一にして最大の貢献

でもそこで高松さんが、「エンジニアチームに相談してみるのはどうですか?」と声をかけてくれて……
それ、僕がこの企画に唯一貢献したところです
配色を矛盾なく提案してくれるソフトのようなものを作ってみてもらってはどうですか?」と伝えたんですよね
自分で全部やらなくてもいいのか! と目から鱗でした
僕はずっといろんな人を頼りまくってますからね 言語だって作ってもらってるし
たしかに!

▲今回、僕の見せ場はここだけです

結果、ルービックキューブが得意なとむくんとライターの鹿野くんが協力してくれて
表のドット絵と裏のドット絵を流し込むと、理論上配色不可能な色になっているマスをエラーで教えてくれる」というソフトを作ってくれました
提案はしたけど実際できちゃうとすごいな QuizKnockってできないことないんか
ソフトでエラーが出た箇所はひとつひとつ、配置可能な配色かつ、全体を見た時に作品が綺麗に見える配置に手作業で直していきました。
最終的には手作業なんですね
でもゼロから組み立てていた時と比べたら格段に楽でしたよ。本当に助かりましたね〜

表面が「耳飾りの少女」になった理由

そういえば、表面のルービックキューブアートを『真珠の耳飾りの少女』にした理由はなんだったんですか?

▲『真珠の耳飾りの少女』

裏面で白を使おうとすると、表面の真ん中が必ず黄色になるので、黄色を多く使うことになるんですよ
表は有名な絵画にしたくて。いろんな絵画の中から、ドット絵化したときに黄色が不自然にならない、かつドット絵でも元の絵画がわかる有名な作品として選びました
なるほど

▲一面を白にすると裏の真ん中が黄色になる

とむ鹿野お手製のソフトのおかげで設計図はなんとか完成したんですけど、400個のルービックキューブで作った時にちゃんと『真珠の耳飾りの少女』に見えるかは本当に不安でした
あるあるですね〜、成功するか分からないけどもうやるしかない! という状況で制作に入るの
もう本当にドキドキでした

色んな人の協力のおかげで

それで実際に制作に入る、と。400個のルービックキューブを揃えるためには、結構人手が必要だったんじゃないですか?
そうですね。でもそこはさすがQuizKnockというか……呼びかけたら「できます!」という人がたくさんいて、総勢8人くらいで作り上げていきました
とむくんは1個を1分ちょいで完成させてました
速すぎ!
でも、とむくん以外もめちゃくちゃ速かったです。当初は4日間をルービックキューブ作成期間として想定していたんですが、2日で完成しました

▲想定より早く積み重なっていくルービックキューブ

それは嬉しい誤算ですね
そうですね。設計図を拡大コピーして、誰がどこのブロックのルービックキューブを作っているのかわかりやすく付箋に貼りながら作業していったのも、効率がよかったなと思います
お手製のソフトも使いつつ、最終的にはアナログの作業で、ミスがないように連携を取りながら進めたわけですね
みんなで声かけをしながらコミュニケーションをとってスムーズに制作できました
完成した作品を見て、ちゃんと『真珠の耳飾りの少女』だ! と思いました
ありがとうございます! 私も完成したものを見てとてもほっとしました。関わってくれたみなさんの努力の結晶です

▲ちゃんと『真珠の耳飾りの少女』に見えます!

まさかの逆質問

あの、こういう機会をいただいたので逆に高松さんにひとつ質問をしてもいいですか?
まさかの逆質問……! 大丈夫です、どうぞ

▲突然の質問に動揺

高松さんが手がける企画は結構大がかりだったり、かかわる人数が多いものが多くて大変なものもあると思うんですけど、どういう風にしてまとめて、進行してるんですか?
そうですね……難しいな……(熟考)
しんどいからやらない、というのを考えないこと……ですかね
わ、名言だ
がんばったらやれるけどしんどいからやらない、大変になりそうだからやらないっていう考えはなるべく採らずに、理論上できるんだからがんばる、っていうマインドを持って進めてますね。そういう意地みたいなのがないとすごいものって作れないと思うので
いえ、言われてみたら、今回のルービックキューブに対して私もそういう気持ちで進めてました
大変でも、事前にきちんと準備をして、あとはがんばればなんとかなるだろう……という気持ちでやっています
ありがとうございます!
こちらこそ今日はありがとうございました!

今回は吉田さんにルービックキューブアートの裏側を伺いました。多くの人の力を借りながら一つの動画を作り上げるというのはどのディレクターも同じです。これからもいろんなチャレンジをしながら、面白い動画を作っていきたいと思います。

感想は、ハッシュタグ「#高松Dのなんとかします」で教えてください。次回も楽しみにしていてくださいね。

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この記事を書いた人

高松慶

QuizKnockの動画ディレクター、高松です。 主に企業案件の動画の企画/ディレクションをしています。

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