こんにちは、QuizKnock編集部です。
春になると日本各地で咲き誇る「桜」のこと、あなたはどれぐらい知っていますか? この記事では、日本で見られる桜の歴史や特徴などについて解説します。
また2ページ目には「桜」に関するクイズを用意しているので、ぜひ挑戦してみてください。
日本の桜の代表「ソメイヨシノ」とその歴史
日本で見ることのできる桜の大部分は、「ソメイヨシノ」という品種の桜です。

ソメイヨシノが誕生したのは江戸時代のこと。「オオシマザクラ」と「エドヒガン」という2種類の桜を交配させることによって生み出されました。
その後明治時代以降になるとソメイヨシノのすぐれた形質を残すため、接ぎ木によって全国各地に植えられました。こうしてソメイヨシノは、日本を代表する桜として定着したのです。
「ソメイヨシノ」はすべてクローン!
先ほど、ソメイヨシノは接ぎ木によって増やされたものであると説明しました。接ぎ木とは同じ遺伝子を持つ個体を複製する、つまりクローンを作ること。つまり日本各地にあるソメイヨシノはすべて、まったく同じ遺伝子を持つクローンなんです。
実際DNA解析の結果、どのソメイヨシノもほぼ同じ遺伝子情報を持っていることが判明しています。

人類が滅ぶとソメイヨシノも滅ぶ
ソメイヨシノが持つ重要な特徴として、人間の手を借りないと増えることができないことが挙げられます。
そもそも桜には「自家不和合性」という、自分自身の花粉とは受精できない性質があります。ソメイヨシノはすべての木が同じ遺伝子を持つクローンであるため、ソメイヨシノ同士の自然交配では子孫を残せず、自力で増えることはありません。
他の品種の桜を交配させることはできますが、それでは別の品種が生まれてしまいます。

つまり、 人類が突然滅んでしまったら最後、ソメイヨシノはもう増えません。ソメイヨシノも滅びゆく一方です。
ソメイヨシノは病気に弱い
ソメイヨシノは病気に弱い品種でもあり、特にサクラ類てんぐ巣病という伝染病にかかりやすいという特徴があります。
加えて全国のソメイヨシノはすべてクローンであるため病気に強い個体がなく、伝染病が各地のソメイヨシノに蔓延する事態となっています。
そのため現在各地では、ソメイヨシノの遺伝子を受け継ぎながらも病気に強い「ジンダイアケボノ」という品種への植え替えが進められています。
▲ジンダイアケボノ via Wikimedia Commons 掬茶 CC BY-SA 4.0