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今回私が出題したクイズはこちらでした。

問題
陸上ではシダ植物が大森林を形成し、酸素濃度が現在よりも高かったとされる、デボン紀とペルム紀の間にあたる地質時代は何?


このクイズが「早押しクイズ」の場で読み上げられたとして、どういう点が面白いのか、解説していきます。

早押しクイズならではの面白さ「徐々に答えが絞られる」

まず「陸上ではシダ植物が大森林を形成」という部分。

普通「森林が形成されている」と聞くと「場所(地名)」が答えなのかと推測しますが、この問題は「陸上では」と始まっています。

つまり、「陸上」以外の部分にも関係するものが答えになると考えるべきなのですが、ここだけで「時代」が答えの問題だと察知するのはかなり難しいです。

▲まだ答えのジャンルすらわからない状態

しかし、その後の「酸素濃度が現在よりも高かった」という部分で、「現在」ではない、いつかの「時代」が答えの問題だということが示されます。

▲答えが「時代」であることはわかりました。もう一息!

最後に「デボン紀とペルム紀の間」、いわゆる「落とし」の部分です。

知識としては少し難しいですが、答えがひとつに絞られたということはわかっていただけると思います。

落とし:クイズの問題文の中で、後半で提供され、かつ答えを一意に絞るような情報のことをいう。今回の問題だと、地質時代でデボン紀とペルム紀の間に当てはまるのは「石炭紀」しかないので、「デボン紀とペルム紀の間」を聞けば答えが「石炭紀」であることがわかる。


▲徐々に答えが絞られるのが面白い!

ここまででも面白い早押しクイズの条件は満たしていますが、この問題にはさらに私のお気に入りポイントがあります。

問題文の冒頭に「ヒント」があった

「石炭紀」という名称は、イギリスにあるこの時代の地層が石炭を多く含んでいることに由来しています。ところで皆さん、石炭が何からできているかご存じですか?

正解は「植物」。植物が地中に埋もれ、長い時間をかけて形成されるのが石炭です。

ここで、問題文の最初を思い出してください。

つまり、冒頭で「石炭」のヒントになるもの(シダ植物)がもう登場していたわけです。推理小説の伏線回収のような気持ちよさがあると思いませんか?


そんなわけで、私の自信作の早押しクイズを解説してきました。

ところで、宮原回だけ他の「なんかクイズ出してよ」記事とサムネの雰囲気が違いすぎませんか? 気のせいでしょうか……?

【前回の記事はこちら】

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この記事を書いた人

宮原仁

京都大学法学部卒。クイズ大会「白鹿杯」主催。

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