コジマです。
パソコンのキーボード。アルファベットや数字以外のキーの中には、普段はあまり押さないものも多い。「page up」とか「page down」とか……。
一方で、押そうと思って押すことはないのに、うっかり押してしまうとめちゃくちゃイライラするキーがある。NumLock、CapsLock、お前らだ!
押すとLockされてしまう
NumLockは、テンキーで数字を入力できなくするキー。何てことをするんだ。正確には、テンキーをカーソルキーやその他の機能キーとして使いたいときに押すのだが、なかなか使う機会はやってこない。
CapsLockは、デフォルトで入力されるアルファベットを小文字から大文字に切り替えるキー。日本語入力が介在するとさらにややこしく、突然カタカナ入力になったりアルファベット入力になったりする。
厄介者のイメージしかないこれらのキー。何であるの?
NumLock:カーソルキーのないキーボードで有能
まずはNumLockだが、誕生したのは'80年代前半。IBMが発売したカーソルキーのないキーボード(画像)で、テンキーをカーソル移動に使えるようにするために作られた。
その後、独立したカーソルキーがあるキーボードが主流となり、NumLockの役割は小さくなっていった。
キー自体は互換性の維持などを目的として残されてきたが、最近はテンキーがないキーボードで、アルファベットキーの部分をテンキー代わりに使うときの切り替えキーとしての役割を持つようになっている。
CapsLock:タイプライターのキーが硬かった
一方、CapsLockキーが生まれた背景には、タイプライターの特性がある。
タイプライターも現代のキーボードと同様、大文字を入力する際はシフトキーを押しっぱなしにするのだが、タイプライターはキーが硬いため、長時間押しっぱなしにするのは大変なのだ。そのため、大文字を続けて入力したいときのためのキーが作られた。
ただし、ご存知の通り今のキーボードは軽く押せるので、CapsLockの本来の恩恵はほとんど無くなっているというのが現状だ。
必要だった時代から残り続けた
NumLockとCapsLock、今となっては無用のキーでも、40年前は確かに必要だったものである。
今の大学生はスマホでレポートを書く、とは近年よく聞くようになったが、QWERTY配列のキーボードそのものすら存在意義を見直される時期なのかもしれない。2058年に今のキーボードは使われているだろうか。