【解説】
正解は「リチウム」でした。
▲単体のリチウム。空気や水と激しく反応するため、油の中に貯蔵する
ヒント1:この絶景の下に、世界埋蔵量の約2割が集中しています。
この美しい写真は、南米・ボリビアに位置するウユニ塩湖という場所で撮影されました。ウユニ塩湖は岐阜県とほぼ同じ面積がありながら、高低差がわずか50 cmしかありません。そのため、塩でできた大地に雨が薄い膜を張り、「天空の鏡」と称される絶景を生み出すのです。
観光地として有名なこのウユニ塩湖には、リチウムの世界埋蔵量の約2割が集中しているとされます。実は、ボリビアは南米において最も貧しい国のひとつです。そのため、電気自動車などで多くの需要があるリチウムを採掘し利用することが、経済発展に役立つと期待されています。
ヒント2:炎色反応で赤色を示します。
炎色反応とは、特定の金属や金属の塩(えん)を炎の中に入れると、各金属元素に特有の色を示す反応のことです。たとえば、リチウムの場合は赤色、銅の場合は黄緑色、といったように、炎の色から試料に何の元素が含まれているかを推定することができます。
ちなみに、味噌汁が吹きこぼれた際にガスコンロの炎が黄色くなるのは、味噌汁中の塩分(塩化ナトリウム)に含まれるナトリウムが炎色反応で黄色を示すことが原因です。
▲炎色反応にはこんな語呂合わせがある
ヒント3:スマホなどのバッテリーに使われています。
スマホのバッテリーやノートパソコンなど、我々の生活に欠かせないのがリチウムを用いたリチウムイオン電池です。従来の電池と比較して、軽量かつパワーが強く、繰り返し充電ができる点で優れています。2019年には、「リチウムイオン電池の開発」の功績により吉野彰さんがノーベル化学賞を受賞しました。電池については、こちらの記事もおすすめですよ。
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