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【解説】
正解は「オゾン層」でした!
ヒント1:エベレストより高い所にあります。
「オゾン」とは、酸素原子3個が結合した状態の気体です。オゾン層はこのオゾンを多く含み、上空約10〜50kmの成層圏に位置しています。
そしてエベレストの標高が8848mなので、オゾン層はエベレストよりも高い場所にあることがわかります。
ヒント2:かつて人間にその一部を破壊され、今は回復傾向も見られます。
1970年代半ば、人工の物質であるフロンがオゾン層を破壊する可能性が指摘され、その後「オゾンホール」の存在が明らかになりました。
オゾンホールとは、フロンなどのオゾン層破壊物質によって南極の上空に存在するオゾンの量が極端に減ってしまう現象のことです。この現象は、1980年代の初めに日本の気象庁などによって発見されたものであり、オゾン層に穴=ホールが空いたような状態になることから「オゾンホール」と呼ばれるようになりました。
このような事態を受け、1987年に採択されたモントリオール議定書にはオゾン層破壊物質が規制の対象としてリスト化されました。さらに、2001年には日本でも「フロン回収・破壊法」(2015年に「フロン排出抑制法」に改正)が施行されました。
私たちが夏に使うエアコンにもよくフロンガスが使われていますが、エアコンを廃棄する際のガスの回収や処分に関してはいくつか規定がなされています。
1990年代ごろからは、オゾンの量が回復しつつあるとの報告もなされています。しかし、オゾン層の状態は地域や季節によってもさまざまであり、今後も注意が必要です。
ヒント3:いつも紫外線から私たちを守ってくれています。
オゾン層は、太陽が出す紫外線を吸収することで、私たちの皮膚を守ったり、オゾン層がある成層圏の空気を暖めたりしています。
もしオゾン層が薄くなりすぎたら、紫外線により私たちの皮膚が傷つき、皮膚がんや白内障といった病気のリスクが高まってしまいます。
オゾン層は、私たちに身近な環境問題のテーマです。地学選択の方も、そうでない方も、この機会にぜひオゾン層のことをもっと深く調べてみてください!
ちなみに2023年の大学入学共通テスト「地学」第4問・問Aでは、オゾン層に関する問題が出題されています。実際の共通テストの問題は、こちらから見られます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ぜひ次回の「今日の一問・理科編」にも挑戦してくださいね!
【前回の理科編はこちら】
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