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こんにちは、シムラです。

食欲の秋を経て食事量がどんどん増え、ジリジリと体重が増加しています。特にくだものは我慢できません。種なしブドウなんかは、食べやすくて水のように摂取できちゃいますよね。

よく考えてみると種なしブドウって生命体としてかなり不思議です。普通の生き物は生き残ることや繁殖することを目指しているわけで、繁殖の根幹である種をなくしてしまうなんて異常なことです。人間は食べやすくするために、ブドウにどんな処理をしているのでしょうか?

私たちはくだもののどこを食べている?

まずは、くだものについておさらいしましょう。

私たちがくだものを食べるときに邪魔になる「種」は、生物の学問では「種子」と呼ばれる部分です。種子は、種子植物という植物のグループが繁殖に利用します。種子植物の中には、さらに被子植物というグループがあり、このグループの植物は、種子の素となる「胚珠」という部分を「子房」という部分で包んでいます。ぶどうを含む多くのくだものにおいて、私たちがおいしく食べているのは「子房」が熟したものです。

子房の主な目的は、種子の保護です。そのため、子房は種子の形成とともに熟していきます。種子は、植物が受精すると胚珠が発達することで形成されます。

つまり、「受精しないと子房が熟さずくだものとして食べられないが、受精すると胚珠が種子になってしまって食べにくい」というわけです。したがって、受精なしに子房を膨らませることができれば人間の勝ちになります。

種なしブドウを作る魔法の液体「ジベレリン溶液」

ここで登場するのが、魔法の植物ホルモン「ジベレリン」です。植物ホルモンとは植物が作り出す化学物質のことで、ジベレリンには植物の生長を促進するなどの作用があります。ブドウは受粉後にジベレリンを作るのですが、このジベレリンをブドウに人為的に処理することで受粉なしでも子房を熟させることができるのです。

種なしブドウの作り方

具体的に種なしブドウの作り方を紹介します。

一般的に種なしブドウの栽培では2度のジベレリン処理が施されます。1度目の処理は種子を形成させないためのものです。ジベレリン処理をすると受粉してしまった場合でも受精後と勘違いして正しく受精せず、種ができなくなります。しかし、それだけでは子房が熟さないので、しばらくの期間をおいてから2度目のジベレリン処理をしてあげます。すると、ジベレリンの働きで子房が肥大化して、種がないままおいしいブドウができるのです。

どちらのジベレリン処理も方法は一緒で、ジベレリンの溶液にブドウの房をどっぷりと漬けてあげるだけです。それだけ。しかし、一房ずつ全部の房に処理をしなければならないので、手間は相当かかります。ブドウは栽培に労力が大きくかかる植物です。農家の皆様、いつもおいしいブドウをありがとう!!

ちなみに、現在はジベレリン処理を1回で済ませる方法の開発も進んでいるそう。おいしいたべものを目指す人類の挑戦は、これからもずっと続いていきます。

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この記事を書いた人

シムラ

東北地方の大学院生でした。2022年3月をもって卒業しました。ありがとうございました。

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