こんにちは! 胡桃です。
梅雨が明け、暑くなってきましたね! 毎年この時期になると、私は決まって食べたくなるものがあります。それは……
どどど~ん! うなぎ!
私、実はうなぎが大好きなんです。大好きすぎて、誕生日やクリスマスのご飯にうなぎをリクエストするほどでした。そんな私は、うなぎを食べる正当な理由を作れるこの時期を毎年楽しみにしています。
そう、土用の丑の日です! 今年(2021年)の土用の丑の日は7月28日(水)です。
でも、なぜ土用の丑の日にはうなぎを食べる習慣があるのでしょうか? 「うし」の日なのだから牛肉とかならまだわかるけど……。
今回はそんな疑問を解き明かしていきます!
目次
◎「土用の丑の日」とは? 実は夏だけじゃない
◎なぜうなぎを食べることが定着した?
◎実は「うし」を食べるのも良い!?
◎ニホンウナギは絶滅危惧種! 「代替品」も登場
そもそも「土用の丑の日」とは?
「土用の丑の日」とワンフレーズで使われている言葉ですが、実は「土用」と「丑の日」は別の意味を持っています。
「土用」とは、中国より伝わる「陰陽五行説」に基づく季節のひとつで、立春・立夏・立秋・立冬のそれぞれ前18日間のことを指します。
陰陽五行説では、この世のあらゆるものを木火土金水の5種に分類します。季節なら春は木、夏は火、秋は金、冬は水と分類され、残りの土は「土用」として各季節の終わりの約18日間に割り当てられました。この土用が明けることは、次の季節の始まりを意味しています。
一方、「丑の日」とは、「日」に対して十二支を1日ずつ順に割り当てたときの「丑」に当たる日を指します。昔は、一日一日に「子」「丑」「寅」……と12日で一巡するように十二支を当てはめていたのです。
つまり、土用の丑の日とは、土用の期間にある丑の日を指します。そのため、実は夏だけでなく年に複数回、土用の丑の日が存在します。
しかし今日では、夏(立秋前)の土用の丑の日のみが一般的に普及しています。
ちなみに、土用の期間は18日で、十二支が一巡する12日よりも長いため、1回の土用の期間に2回「丑の日」が存在することがあります。その場合、同期間のうち1回目の丑の日を「一の丑」、2回目の丑の日を「二の丑」と呼んでいます。
なぜうなぎを食べるようになった?
さて、ここからが本題です。
土用の丑の日にうなぎを食べるようになった理由は諸説ありますが、広く浸透しているのが「平賀源内が考案した」という説です。平賀源内といえば、江戸時代の本草学者で「エレキテル」を復元した発明家としても知られています。
「平賀源内説」とはこのような内容です。
平賀源内は、ひいきにしていたうなぎ屋に、営業不振の相談を持ち掛けられていました。そこで、源内は「土用の丑の日に『う』のつく食べ物を食べると夏負けしない」という古くからの言い伝えを利用し、「本日、土用の丑の日」という看板を立てるようアドバイスしました。すると、そのうなぎ屋が繁盛したため、他のうなぎ屋もこれをまねるようになりました。
あくまで一説ではありますが、源内の発想力が際立つエピソードで、「平賀源内説」は根強く支持されています。
土用の丑の日に食べるものとして定着したうなぎですが、天然うなぎの本来の旬は実は夏ではありません。冬眠に向けて栄養を蓄える秋の終わりから冬の初めにかけてが、脂がのっていておいしいとされています。