問題の解説
第1問
正解は「チョコレート」でした。
英豪の研究チームが、33320匹のラブラドール・レトリバーを対象に、健康に関する調査を行いました。
その結果、ラブラドール・レトリバー全体の平均寿命が12年なのに対し、毛色がチョコレートの平均寿命は10.7年となりました。毛色で、明らかな違いが出ています。
Labrador retrievers, the second most popular dog breed in the UK, are vulnerable to a number of health conditions, according to a study from @Sydney_Uni and @RoyalVetCollege published in the #OA journal Canine Genetics and Epidemiology. Read the article: https://t.co/8ufdzVx6qZ pic.twitter.com/DojgU89brV
— Springer Nature (@SpringerNature) 2018年10月23日
また今回の調査により、チョコレート色のラブラドール・レトリバーはイエローやブラックのものに比べ、皮膚や耳の病気が多いとの結果も出ています。
研究者は、これら皮膚の病気が免疫機能に影響を与えており、寿命にも関連しているのではないかと論じています。
また、皮膚色の違いによる平均寿命の差異は他の犬種では見られない現象で、チョコレート色のラブラドール・レトリバーを産み出すために行われてきた交配により、病気になりやすくなった可能性があるとしています。
第2問
正解は「週に5日以上、6時間以上睡眠すると報酬が出る”睡眠報酬制度”」でした。
ウェディング企業のCRAZYが、規定の睡眠量に達した社員に報酬を支払う「睡眠報酬制度」を導入し話題となっています。
これは週に5日以上、6時間以上の睡眠が達成されると、その日数に応じてポイントが支給される仕組みで、ポイントは社内の食堂やカフェで利用できます。睡眠時間の計測は、寝具企業のエアウィーヴが開発した睡眠時間管理アプリで行います。
睡眠報酬制度は、社員が十分な睡眠をとることで集中力が高まり、業務の生産性が向上するというのが目的です。
また働き方改革が叫ばれる昨今、ルールを作り強制的に従わせるのではなく、インセンティブ(意欲を高めるための報酬)とすることで、人それぞれに合った働き方になるという社会実験の意味も含まれるそうです。
第3問
正解は「子ども」でした。
マサチューセッツ工科大学(MIT)では2016年から、自動運転車の倫理観についてのアンケート調査「モラル・マシン」を行っています。
アンケートは「自動運転車が死亡事故を回避できない場合、どちらの命を優先するか」というもので、たとえば「2人の乗客」と「5人の歩行者」はどちらが優先されるか、といった内容です。他にも、年齢や社会的地位、健康状態や性別などによって、どちらの命を優先するかという質問が投げかけられます。
このほど、そんな「モラル・マシン」の結果を研究者がまとめ、科学誌に論文として発表しました。
論文によれば、多くのケースでは国による違いがあるものの、およそ普遍的に優先されるものとして「動物よりも人間」「少数よりも多数」「大人よりも子ども」という3つの原則があることがわかりました。
なお、「モラル・マシン」の結果が出たからといって、すぐに実際の自動運転車のAIに反映されるものではありません。また、すでに個人の特徴による差別を禁じている国もあります。
ちなみに「モラル・マシン」は2018年10月25日現在、今もアンケートを継続中です。興味のある方は、公式サイトでぜひ試してみてください。「解説を表示」にした方が、判断基準がわかりやすくなります。