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ランドマーク税理士法人

イデです。

私は高校生の頃、ハワイに行きました。当然、飛行機で向かったのですが、その道中ふとこんなことを思いました。

このどこの国の領域でもなさそうな太平洋の上空で事件が起こったら、どこの国の法律が適用されるのだろうか、と。

国際線の飛行機内で事件が発生したら、どの国の警察が捜査するのでしょうか?

基本的には飛行機が所属している国の法律

国際線の機内で事件が起こった場合、容疑者には基本的にその飛行機が所属している国の法律が適用されます。

つまり、JAL(日本航空)の日本に所属している飛行機の中で事件が起こった場合、たとえどこの上空を飛んでいたとしても、基本的に日本の法律が適用されます。

これは「航空機内で行われた犯罪その他ある種の行為に関する条約」という、1963年に東京で採択された国際的な条約があるからです。「東京条約」とも呼ばれるこの条約は、航空会社を持つほぼ全ての国で批准されています。

基本的に航空機や船舶の所属する国(旗国)の法律が適用されるというこの考えは旗国主義と呼ばれ、国際法上の重要な考えとされています。

必ずしも旗国主義が適用されるわけではない

ところが、必ずしも旗国主義が適用されるわけではありません。

例えば、A国の領空を飛んでいた場合、A国が管轄権を持つという属地主義という考えもあります。この場合、旗国とA国の両国に管轄権があり、管轄権が並存していることになります。

よって、アメリカ合衆国領空を飛んでいる日本所属のJAL機で犯罪が起こったときは、アメリカのFBIに逮捕されることもありうるということです。

どこかの国の領空で犯罪が起こった場合、国と国との管轄権なども関わってくる複雑な問題なだけに、ケースバイケースで対処することが多いそうです。

おわりに

よって、僕はJAL(日本航空)の便でハワイに向かったので、おそらく高校生のときに乗っていたあの便では、日本の法律が適用されていたのでしょう。

皆さんもいつか海外旅行をする機会がありましたら、飛行機のなかで、ここではどこの国の法律が適用されるのだろうと考えてみてはいかがでしょうか?

参考文献

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この記事を書いた人

イデマサト

東京大学法学部OBのイデマサトです。日常でふと感じた疑問を記事にしています。

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