こんにちは、ymoriです。ついに修論を書き終えました。
さてさて、ここ数年、3Dの映画が急に増えましたよね。多くの人がすでに体験しているのでないでしょうか。 ところで、3D映画ってどうなっているのか、なぜ飛び出すのか疑問に思ったことはありませんか? そこで今回は3D映画の仕組みを調べてみました。
この記事では、立川シネマシティやTOHOシネマズ日本橋など、日本でも多くの映画館で導入されているRealD方式を紹介したいと思います。
目次
そもそも立体的に見えるってどういうこと?
まず、3D映画の仕組みを説明する前提として、なぜ人間がものを立体的にとらえることができるのかについてです。
人間の眼は左右に分かれていて、それぞれ別の像を見ています。その2つの像を脳内で合成することによって立体的に物を見ることができます。
そこで、誰かが「脳をだまして立体的な映像を見せるには、右目と左目で違うものが見える状況を作ればいいはずだ!」と考えつきました。
左右に別々のものを見せるには?
そこで右目と左目に違う映像を見せるためのキーアイテム、偏光レンズの登場です。
光は電磁波で、空間中を振動しながら進むものです。光の中には円偏光といって振動する向きを回転させながら進むタイプの光が存在します。
偏光レンズは振動が回転する向きによって光が透過するか透過しないか分けることができます。3D映画用のメガネは、右目のレンズが時計回りに回転する光、左目のレンズが反時計回りに回転している光を通すようになっています。
メガネ以外に特別な装置はいるの?
スクリーンで反射しても偏光が保たれるような特殊なスクリーンが使われています。
さらに、プロジェクターが1秒に合計144回というとてつもない速さで左目で見える映像と右目で見える映像を交互に切り替えていて、これを偏光レンズを付けた状態で見ることによって右目には右目用の、左目には左目用の映像が見えます。
以上のしかけを総合すると、下の図のようになります。
なんとなく耳にする3D映画が、とてつもない速さで切り替わる映像と偏光という現象によって支えられていることがすごいと思いませんか!?
まとめ
3D映画についてまとめると、光を選別する機能を持った偏光メガネを通すことによって左右の目に別々の映像を届けることによって立体的な映像を見せているのです。
この方式以外にも、人間には分からないほどの速さでメガネの左右のレンズの開閉を行い、左右の目に別々の映像を見せるXpanD方式があります。これもこれで凄まじい仕組みです。
さらに、3Dメガネを使わずに裸眼で立体的に見える映像を作り出す技術もあり、有名なところではニンテンドー3DSが裸眼3D機能をもっています。
これはパララックスバリア方式と呼ばれ、正面から見ないと効果が薄いのですが、画面につけられたスリットを通して右目用の映像が右目に、左目用の映像が左目に映る仕組みになっています。
3D映画といえば赤と青のメガネ(これは色の異なる2つの映像を組み合わせたものを左右で色の異なるレンズを通して見ると、立体的に感じられるというものです)を使うものでしたが、あれから大分進歩しているのです。
それでは!