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こんにちは。ちょっと執筆にも慣れてきたところで、新連載の2回目という大任を仰せつかりました、大野です。

この「日常の発見」という連載、なんでも、前回の担当者から「質問」というバトンが回ってくるしくみだそうで。第1回の川嶋さんからこんな質問をいただいたので、さっそく答えていきましょう。

僕の夢は「カラーでも白黒でもない」というのが一番近いと思います。質問ぶち壊しだけど。

概念だけ入ってくるというか、映像が弱いというか……「ハチャメチャな映画の脚本の一部だけが読み込まれて、あとで脳内で再構成している」ような、そんなイメージのことが多いかなあ、と。再構成されるときはもちろんカラーになるんですけれど、概念だからもともとは色ついてないし……。

限られた紙幅で完璧に伝えるのは難しそうなのでこれくらいにしておいて、今度は僕の「発見」の話をします。


ある日のことです。僕はエレベーターを待っていました。5階から9階まで行きたかったのです。

「△」のボタンを押し、エレベーターが来るのを待ちます。その間は暇なので、スマホを取り出しSNSをチェックしようと――

♪ピーポー↘

音が鳴りました。顔を上げます。ドアの開いたエレベーターは――下行きです、残念。画面に向き直り、通知が来ているのをひとつひと――

♪ピーポー↘

顔を上げます。また降りです。

だあああああ!!!!

スマホで何かしようとするたびに顔を上げさせられ、そのたびにハズレで、ちょっぴりおこな僕は思いました。

「どうにかして、顔を上げずにエレベーターが昇りか降りか判断する方法はないか?」

目を使わないとしたら……次に頼れるのは、耳。聴覚です。ちょっと集中して音を聴いてみます。

ピーポーミーソー

やっと昇りのエレベーターが到着しました。……あれ? そういえばさっきと音が違うような?

乗り込んだエレベーターが9階に着くと、また音がします。

ピーポーソーミー

ドアが閉じ、今度はに向かっていくエレベーター。

……お?

……おお?

これは? きたのでは?

もともとの目的地に向かうことなんてすっかり忘れて立ち止まり、脳内で音を再現してみます。

昇り。ピーポーミーソー

降り。ピーポーソーミー

そうです。エレベーターが到着するときのメロディは、そのエレベーターが上に行くか下に行くかを示していたのです!

音が低→高となっていれば昇り、逆に高→低となっていれば降り

すばらしい! これさえ覚えておけば、スマホから目を離さずとも、自分の乗りたいエレベーターが来たかどうかがわかりますね!

結局その後、古い機種だったりメーカー違いだったりに泣かされることになるのですが、それはまた別のお話。

僕が普段使う建物の、三菱のエレベーターではこんな法則があったよ――という「日常の発見」でございました。


ライターからライターへとバトンをつないでいくこのコーナー。来週は、Yoshidaさんにお願いすることとしましょう。

過去の「日常の発見」はこちら

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この記事を書いた人

大野 水季

慶應義塾大学医学部を卒業し、現在は研修医をしています、大野です。 日常生活の中で見聞きするちょっとしたことを掘り下げ、おもしろい問いに仕立てて皆さまにお届けします!

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