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ランドマーク税理士法人

こんにちは、1758です。

世間を騒がせる著名人の不倫報道。恋愛は時に泥沼の争いを生みます。関係がこじれれば、慰謝料の支払いといった生々しい法的責任が伴うことも。

とはいえ、そんなものはお偉方のお話。一般庶民の私たちには関係ない……。

そう思ったあなた、「付き合っている」ことの法的な意味について、考えたことはおありでしょうか?

あまり接点がなさそうな「恋と法」、2つの関係はどんなものなのでしょうか。

交際自体に法的拘束力はない

夫婦がどちらかの一方的な事情で離婚する際、損害賠償が発生するのはよく知られた話です。

また、夫婦の間には同居・相互の経済的扶助・貞操(不貞を働かない)といった義務があります。不倫沙汰が金銭問題に発展するのは、貞操の義務への違反を埋め合わせる責任があるからです。

対して、単なる交際の場合に法的拘束力が生じることはありません。道義的にどうなのかはともかく、浮気や一方的な関係の解消も違法とはみなされないわけです。

冷静に考えて、カップルが別れるたびに金銭トラブルが起きたら大変なことになってしまいます。

※妊娠・金銭の貸借といった個別のケースについては、清算の責任が伴うことも。

法の下に置かれたのが結婚

これらの違いは、結婚が民法に定められた手続きをとっていること。

日本では、戸籍事務管掌者=市町村長に婚姻を届け出る(要は「役所に行く」という話)ことで初めて夫婦の関係が生まれます。

法の下に置かれているのが夫婦、外部にあるのが通常の交際、という構図です。基本的に、付き合っているだけでは法律との接点はないといえます。

法的には結婚していないケース(内縁・事実婚)

交際が「基本的に」法と関わらないと書いたのは、特殊な事例:内縁事実婚の場合には事情が変わってくるためです。

内縁とは、実質的な夫婦の関係にありながら婚姻届を出していない状態のこと。

事実婚も内縁と似た概念ですが、こちらは自発的に婚姻届を出さないものを指します。1980年代以降、夫婦同姓や戸籍制度への抵抗感から事実婚を選ぶカップルが増えました。

内縁・事実婚は婚姻に準じるものとして扱われ、一般の夫婦のように法律の保護の下に入ります(準婚理論)。関係を解消する際に特別な手続きは必要ありませんが、離婚と同様事情があれば慰謝料などの支払いが義務になる事例も存在します。

まとめ

「付き合っている」ことに、特に法的な意味はありません。また関係を解消するとき、離婚のように何らかの義務が生じることも一切なし。ただし、実質的な婚姻関係にある場合は別、ということです。

しかし法律が関わらないからといって、パートナーを邪険にしていいわけはありません。もしお別れ、ということになっても、誠実な対応を心がけたいものです。

参考文献

  • 二宮周平(2013)『家族法』第4版 新世社
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この記事を書いた人

1758

ライターネームの由来は日本史の「宝暦事件(1758年)」。大学では主に日本文学を学んでいました。

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