解説
それでは解説です。この問題についてはさまざまな解き方がありますが、ここでは「小学5年生で解ける」解き方を紹介します。
前ページ:【回答フォーム】自力で解きたい方はこちらへ! 以下は問題の答えです。
ご無沙汰しております。今回は僕と一緒に解いていきましょう!
ヒントとなった補助線はこちら!
補助線を、以下の図のように2本引きます。
【1本目】DとBを結ぶ(正方形ABCDの対角線)
【2本目】DとFを結ぶ(正方形DEFGの対角線)
いったん、ゴールから逆算して考えてみます。
▲緑とオレンジの角の大きさがわかれば、赤い印を付けた角の大きさがわかる。
三角形DIHにおいて、角DIHと角IDHの大きさがわかれば、三角形の内角の和が180度であることを用いて、芋づる式に角DHIの大きさを求めることができます。
2つの角の大きさを、順に求めていきましょう!
角DIHの大きさは、正方形の性質を使って求める
まずは、角DIHの大きさを求めます。ここで、以下の重要な性質を使います。
設問の図が複雑だと、この性質を見落としがちなので注意!
角DIHは、正方形ABCDの対角線ACとBDが交わってできる角なので、角DIH=90度となります。
角IDHの大きさを求める
次に、角IDHの大きさを求めます。
角IDHの大きさを求めるために必要な情報が、角IDFと角HDFの大きさです。この2つの角の大きさがわかれば、(角IDF-角HDF)を計算することで、角IDHの大きさを求めることができます。
角HDFの大きさは?
まず、以下の重要な性質を使って、角HDFの大きさを求めます。
角HDFは、正方形の対角線によって作られる角です。したがって、角HDFの大きさは45度となります。
角IDFの大きさは?
次に、角IDFの大きさを求めます。ここで着目すべきは、直角三角形DIFです。
一見普通の直角三角形ですが、ここから何がわかるのでしょうか?
正方形に関する以下の性質を使うと、直角三角形DIFの特徴が見えてきます。
正方形ABCDとDEFGは同じ大きさなので、対角線DBとDFの長さが同じです。上記の性質から、DIの長さはDBの長さの半分なので、DIとDFの長さの比は1:2になります。
この直角三角形について、以下の性質を使います。
以上の性質から、角IDFの大きさは60度と求めることができます。
ちなみに、IFの長さは、DIの長さの√3倍になります。
役者はそろった
ここまで来れば、あとは計算によって求めるだけです。
まず、角IDHの大きさは、角IDFの大きさから角HDFの大きさを引くと求められるので、60-45=15度です。
最後に、角DHIの大きさは、三角形の内角の和から、角IDH、角DIHの大きさをそれぞれ引くと求められるので、180-15-90=75度となります。
答え:75度
今回もかなりの長旅でしたね…… お疲れさまでした!
隠された直角三角形を見つけ出せるかが、この問題のポイントでした。
それでは。
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