【特別座談会】編集部が語るQuizKnockのこれまでとこれから【前編】
スペシャルQuizKnock編集部2019.10.20
「QuizKnock超詳細年表」の2017年ページ。年明けに連続してアクシデントが。
「学び」を使って「楽しい」を
そういったこともあって、このままじゃいけないと。方針転換して、とにかく「楽しいクイズ」を届けようと。この方針にした契機が、「地図上だとどこにある?」クイズなんだよね。
あとは「髪型クイズ」。こういうビジュアライズした記事が調子良かったんだよね。記事1本あたりの工数をかけてでも、楽しいクイズにすることでバズりやすくしようと。
4月は伸びなかったんだけど、まあウェブメディアって元々そうだから。
みんな忙しいからね。ネットに割く時間があまりない。
でも5月になって、ライターも増えた段階でバンと伸びて。ああ、この方針で良かったんだと。試行錯誤の冬を越えて、なんとか持ちこたえたって感じですね。
本当にギリギリだった。みんな必死でしたね。
当時のコンセプトが「クイズで紐解くリアルライフ」だったんだけど。
当時のサイトの左上に小さく書いてあったやつね。
QuizKnock開設当初のWebはこんな感じでした。
冬頃までは「リアルライフ」に重点を置いていた。春になって「クイズで紐解く」の方に重点を置くようになってから、上手くいき始めた。
2017年5月に「5000兆円記事」が出て、QuizKnockの名を世間に知らしめてくれたね。コジマ君の記事なんだけど。
コジマ君はずっと高いクオリティをキープしてくれてて、この記事が当時の代表例だね。これが伸びたことで、クイズだけじゃなくて、おもしろ系の解説記事もいけるじゃん、となった。
この調子で「学び」を使って「楽しい」を届けていこう、と。そういう意味では、この時期に今の体制が整ったと言えるかな。ここまで半年以上かかってるんだね……。
「迷走」というと良くないですけど、いろいろ試行錯誤してた時期ですからね。何もかも手探りだった。コンセプトはあったけど、そのコンセプト自体が本当に合ってるのか分からない状態。
2017年6月くらいまではコンセプトを確立させる時期だったね。あと、オフィスに集まって会議するようになったのもこの時期。
当時、いろんなところで会議してましたね。毎回変わってたんじゃないかってくらい。
旧オフィスは遠かったからね。でも会議の場所を取るのも面倒で、みんな遠いけど来い、みたいな。YouTubeの撮影もしてるし良いじゃん、と。
YouTubeを始めたのが2017年4月ですからね。
そうか、YouTubeの撮影は最初からオフィスだったもんね。
だからその頃から撮影と会議を同じ日に……火曜でしたっけ?
そう、火曜。毎週火曜はオフィスに集まって、撮影して会議してって感じで。オフィスがみんなの溜まり場みたいになることで、より一層コンセンサスはとりやすくなったよね。
たしかに「溜まり場」って言葉が適切ですね。
当時は大学院行ってたから、研究室にいるかオフィスにいるかだった。家帰ってなかったな……。
即戦力ライターたち
さっきちらっとコジマ君の話が出ましたけど、この時期にいた他のライターの話もしておきましょうか。
この時期はもう、ライターを育てる余裕が全くなくて……。
とにかく身近にいる信用できる人を集めてきた、って感じでしたね。そう、最初は伊沢・河村・川上の3人しかいなかったんですけど、「無理だ」と思ってすぐに増援を呼びました。
最初は3人がみんな1日1本記事書いてたもんね。
ヤバいよな、狂気だな。
少し脱線しますね。常識Knockのvol.1-3って、伊沢・河村・川上のそれぞれの名前で書いてるんですけど、あれ実は嘘で。みんなで集まって一斉に30問作って、それを振り分けたっていう。だから僕の名前で書いてあっても、2/3くらいは僕の問題じゃないんですよね。
そうだったんだ、知らなかった。
話を戻すと、この時期に呼んできたライターは、本当に身近な人。水上、鶴崎、鈴木とかね。あと豊岡さんとか服部とかって、実は立ち上げ当初から声はかけてるんだよね。入ったタイミングはそれぞれだけど。
あと、ふくらさんも入れたかったんだけど、当時ふくらさんと河村さんが外部で同じ仕事をしていて。そっちの仕事が立ち行かなくなったら良くない、と思って誘ってなかったんだよね。でもQuizKnockの方が立ち行かなくなってきて、「そんなこと言ってる場合か!」と思って誘っちゃった。
当時はほとんど東大クイ研だったんですね。違うのはコジマ君(京大)とふくらさん(東工大)だけか。
そうだね。コジマ君は、川上が一緒にクイズの企画をして知り合ってたんだよね。
そう、僕と彼と、あとそれぞれの後輩2人で共同企画を開いて。
え、第1回東大京大交流戦ですか? 参加してたわ。
そうそう。上から目線みたいになっちゃうけど、そのときから「めっちゃ仕事できるな」と思ってた。
その頃で言うと、小林とかS.O.とかもだね。とにかく知り合いに声をかけていった時期だった。
即戦力ばかり集めてましたね。野球で言うと社会人ルーキーばかり獲るみたいな。
完全に球団創設時の楽天だったね。そんな感じで半年持ちこたえた。みんなよくついてきてくれたよね。
本当にありがたいですよね。
前編ではこれまであまり語られてこなかった、ウェブメディア誕生からの数ヶ月を振り返ってきました。後編では、山森・こうちゃん加入から現在に至るまで、そして将来の展望についてを公開予定です。お楽しみに!