解説と見どころ紹介
Q1:前回(2018年)のロシア大会・決勝トーナメント1回戦。日本対ベルギーの劇的な試合展開は、次のうちどれだった?
2018年のロシア大会、日本代表はグループステージを1勝1敗1分けで突破し、決勝トーナメント1回戦では優勝候補のベルギーと対戦することになりました。
苦戦が予想されていた日本は、前半を0-0で折り返すと、後半3分に原口元気選手のゴールで先制します。その4分後には乾貴士選手が追加点をあげ、史上初の準々決勝進出が現実味を帯びてきました。
▲日本中が歴史的勝利を目前に熱狂しました。ところが……
しかし、後半24分と29分に立て続けにゴールを奪われ、同点に。さらに、後半アディショナルタイムにベルギーのナセル・シャドリ選手にカウンターからゴールを奪われ、2-3で準々決勝進出を逃してしまいました。
▲ベルギーの鮮やかな決勝ゴールは4:00〜
日本は、前回のロシア大会を含め3度決勝トーナメントに進出していますが、いずれも1回戦で敗れています。
個人的には、ベルギーにリベンジを果たし、ベスト8に進出してほしいです。
Q2:前回のロシア大会で計4得点を挙げ、フランス代表を優勝に導いたキリアン・エムバペ選手。当時何歳だった?
フランスのキリアン・エムバペ選手は、圧倒的なスピードが武器の選手です。19歳で迎えたロシア大会では、決勝トーナメント1回戦のアルゼンチン戦で2得点を挙げて4-3での勝利に貢献し、決勝でもゴールを挙げるなど、圧巻のパフォーマンスを示しました。
23歳で迎える今大会では、フランスの連覇に向けて更なる活躍が期待されます。
今大会も注目の若手選手が多くおり、ドイツのジャマル・ムシアラ選手(19歳)やスペインのガビ選手(18歳)は日本とも対戦します。
Q3:1950年には「マラカナンの悲劇」、2014年には「ミネイロンの惨劇」と呼ばれる歴史的敗戦を喫した国はどこ?
ワールドカップで最多優勝(5回)を誇るブラジル代表は、過去2回の母国開催のワールドカップで衝撃的な敗戦を喫し、優勝を逃しています。
1950年のブラジル大会では、引き分け以上で優勝が決まる状況で決勝リーグ最終戦に臨むも、1-2の逆転負けでウルグアイに屈しました。この出来事は試合会場の名前から「マラカナンの悲劇」と呼ばれています。
「ミネイロンの惨劇」は2014年・ブラジル大会の準決勝で、ドイツに1-7で大敗した出来事です。過去の屈辱をバネに、カタール大会では2002年・日韓大会以来の優勝に挑みます。
Q4:1986年のメキシコ大会・準々決勝イングランド戦で、伝説的な「神の手ゴール」や「5人抜きゴール」を決めたアルゼンチン代表の選手は?
1986年のメキシコ大会で、優勝国・アルゼンチン代表の主役となったのはディエゴ・マラドーナ選手です。マラドーナ選手は、準々決勝のイングランド戦で伝説に残る2ゴールを決めました。
1点目は「神の手ゴール」と呼ばれています。ゴールキーパーと競り合ったマラドーナ選手は左手でボールに触り、ゴールに入りました。本来はハンドの反則となるプレーですが、審判はハンドを見逃してしまいゴールが認められました。
そのわずか4分後には、文字通り5人の相手をドリブルでかわす「5人抜き」ゴールを決めました。このゴールは、ファンの間でワールドカップ史上最高のゴールのひとつに挙げられます。
いつまでも色褪せることのない #FIFAWorldCup 史上最高のゴール
— FIFAワールドカップ(@FIFAWorldCup_JP) October 31, 2022
マラドーナの天才っぷりをFIFA+で楽しんでください
今大会では、マラドーナさんと並ぶアルゼンチンの英雄リオネル・メッシ選手にも注目です。
Q5:2010年の南アフリカ大会・準々決勝ガーナ戦で、ウルグアイ代表のルイス・スアレス選手がとった驚きのプレーとは?
2010年・南アフリカ大会の準々決勝、ウルグアイ対ガーナの一戦では、ウルグアイのルイス・スアレス選手が物議を醸すプレーを見せました。
1-1で迎えた延長後半アディショナルタイム、フリーキックのこぼれ球をガーナ代表がゴールに押し込もうとしていた場面で、スアレス選手はバレーボールのブロックのように手でシュートをブロックしてしまいました。このプレーでガーナにPKが与えられ、スアレス選手にはレッドカードが提示され退場処分となりました。
ガーナはPKを決めれば勝利は確実でしたが、何とクロスバーに当ててしまい失敗してしまいます。その後、同点のままPK戦に突入し、ウルグアイがPK戦を制して準決勝に進出しました。
スアレス選手のハンドは反則であり、非難されても仕方のないプレーです。しかし、このプレーがウルグアイに勝利をもたらしたため、母国では賞賛されました。
スアレスが南アW杯ガーナ戦のハンド事件を回顧「選手としてできることをしたまで」http://t.co/1nFpvfhTYz pic.twitter.com/2mKWhAE3HB
— サッカーキング (@SoccerKingJP) March 12, 2015
今大会では、グループステージでウルグアイとガーナが対戦します。「因縁の対決」に注目です。
ライター・伊東の個人的見どころ
個人的にグループステージで注目している試合はブラジル対セルビアです。優勝候補の一角のブラジル代表に対して、
- 今シーズン絶好調の司令塔セルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチ選手
- 点取り屋のドゥシャン・ヴラホヴィッチ選手
- 点取り屋のアレクサンダル・ミトロヴィッチ選手
らタレント揃いのセルビア代表が、どんな戦いを見せるかが見どころです。
そして、日本代表にもやはり注目しています。アジア最終予選で目覚ましい活躍を見せた攻撃陣の三笘薫選手や伊東純也選手が、強豪のドイツやスペイン相手にいかにチャンスを作れるかが、勝負を分けるのではないかと思います。