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みなさんこんにちは! いま一番欲しい家具は「棚からぼたもち」の棚、ライター兼言語学徒の端くれ:トラです。

針のむしろ」という言葉をご存じでしょうか。「人に苦しめられ責められて、一時も安心できない様子」という意味です。

「針のむしろ」の「むしろ」とは、いぐさわらなどを編んで作った敷物のことです。日本では弥生時代ごろから、い草などで作ったものが使用されてきました。

▲こんな感じの敷物が「むしろ」

この「むしろ」が、文字どおり針でできているとしたら? なんだかとっても痛そうですね。

▲たぶんこんな感じ

針の上に座ったり寝転がったり……。少し考えてみただけで痛そうです。「安心できない」という意味にも頷けます。

ですが、「むしろ」とは本来座ったり寝転んだりするもののはず。「針のむしろ」も工夫しだいでは、痛みを感じることなく乗れるものを生み出せるかもしれません。

……そのむしろ、作ってみたい

ということで今回は……

善は急げ! さっそくやっていきましょう。

「針のむしろ」を作ろう

冬のある日。都内某所で、作業を始めます。

使うものは、つまようじヨガマット。今回は針の代わりにつまようじを使います。むしろはせっかく作るなら寝転べる大きさにしたいので、自分と同じくらいの長さがあるヨガマットを用意しました。

▲ヨガマットとつまようじ

作業は簡単。ヨガマットにつまようじを並べるだけです。

▲地道な作業

ヨガマットの裏からつまようじを刺して並べていきます。規則正しく並べるのがなかなか難しいのですが、つまようじをマットに通す感覚は絶妙にクセになって楽しいです。どんどんやっていきましょう。

無心で作業すること1時間ほど。針のむしろができました! 

数百本のつまようじが立っていて、なかなか壮観です。これが本当の針だったら、もっと迫力が増しそう。

針のむしろに乗ってみよう

準備は整いました。さっそく針のむしろを試してみましょう。編集部の石田さんを呼んだので、寝てもらおうと思います。

▲こんにちは
いきなり何?
針のむしろを作ったので、乗ってください。
いきなり何?
石田「なんか、つまようじいろんな方向向いてるね」
トラ「向きまで細かく調整するのけっこうムズくて」
なんで俺が乗るの? トラくんがやればいいじゃん。
まあまあ乗ってみてくださいよ。「安心できない」のたとえなのか知りたいんです。
頑として乗らないじゃん。こわ。
とりあえず手で触ってもいい?
/スッ………\
ん?

痛いんだけど
痛いですか?
見た目通り普通に痛い
これに乗るの? 刺さるからイヤだわ。
石田「絶対痛いじゃん」

石田さんには断られてしまいました。どうやら、これでは普通の針のむしろのようです。

僕が作りたいのは、痛くない針のむしろ」です。ここで終わるわけにはいきません。

何かいい案はないだろうか……。

―――と思っていたところ、こんな動画を見つけました。

▲すごいからみなさんにも見てみてほしい

?????

プリンがつまようじに刺さっていない? あんなにやわらかいのに???

さらに調べてみると、こんなページにたどり着きました。動画の実験について説明してくれているようです。

▲このページ。クリックでサイトに飛べます

どうやら、これらの実験のキーになるのは「⼒の分散」。私たちの身のまわりでは、ベッドのスプリングなどに利⽤されています。

これです!!!

私が探していたのはこれです!!!!
この「力の分散」を応⽤すれば、痛くない「針のむしろ」が作れるかもしれません!

試しに、自分でも実験してみます。

▲つまようじ1本だと風船は割れてしまうが……
▲束ねれば割れない!

1本のつまようじを当てると割れてしまう風船も、束にすれば、力の分散によって割れなくなります。人が上に乗っても同じことが言えるはずです。

ということで……

つまようじをいっぱい買いました。

その数、250ケース。本数にして、16万2500本です。

これだけあれば、痛くない「針のむしろ」が作れるでしょう!

次ページ:今度こそ「痛くない針のむしろ」を作る!!!

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この記事を書いた人

トラ

東北大学文学部2年。サークルでクイズもしています。好きなものは西尾維新、ディズニー、美術、ゲーム。読んだ日からものの見方がちょっと変わるような記事の執筆を目指したいと思います。

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