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こんにちは、藤島です。

私は大学で生物学を専攻しており、日々さまざまな生き物と触れあっています。そのような生活でよく出てくるのが、生物の「学名」です。

例えば我々ヒトの学名は「Homo sapiensホモ・サピエンス」です。皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか? ほかにも、我々が「ご飯」として食べるイネの学名はOryza sativa、肉眼では見えない大腸菌にもEscherichia coliという学名があります。

▲何だかカッコよく見える。でも……

響きはかっこいいですが、あらゆる生き物にこのような横文字の学名があると、余計覚えにくくなってしまうようには思いませんか?

この「学名」というものはなんのためにあるのでしょうか?

実は、学名を知ることは、生物をより理解しやすくすることにつながるのです。

学名のメリット:「統一」と「分類」

主に用いられている二名法という方式では、生物種の学名は基本的には2単語からなり、1つ目の単語はを、2つ目の単語はを表します。

▲ヒトの学名は「ホモ」+「サピエンス」

学名を用いることの最大のメリットは、生物の呼び方を国際的に統一できる点にあります。「イヌ」や「ネコ」では日本以外の人には通じませんが、学名を使えば世界中誰でも同じように認識できるというわけです。

また、「二名法」で表記されているのも重要なポイントです。属名には種よりも大まかな分類を示す役割があるとされ、「系統が近い生物がわかりやすい」というメリットもあると考えられます。

たとえば現生人類はホモ・サピエンスで、化石人類のジャワ原人はホモ・エレクトゥスに含まれます。両方「Homo」が使われていて、一目見れば系統が近いことがわかりますね。

学名は訳すとおもしろい

ちなみに、学名には基本的にラテン語の単語が使われています。学名を訳すだけでちょっとした説明になっていることもあり、例えば「ホモ・サピエンス」は「賢い人間」という意味です。

こうした「二名法」で学名を表記する方法を考案したのは、18世紀の科学者リンネです。ヒトの学名「ホモ・サピエンス」も彼が考案しました。

▲「分類学の父」とも呼ばれるリンネ

学名を知ることが生物の理解につながるとわかっていただけたでしょうか? 次のページにはクイズを用意しましたのでぜひ解いていってください!

クイズに挑戦!

次ページ:「ニッポニア・ニッポン」ってどんな鳥? 実際の学名をクイズで紹介!

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この記事を書いた人

藤島

東京大学理学部4年生で、生物学を専攻しています。好きなことは歴史、生き物。趣味は読書などです。新しい分野を知る第一歩になれるような記事を書けるように頑張ります。

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