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解説
正解は、「けんばんはーもにか(鍵盤ハーモニカ)」でした。
ヒント1:最初のモデルは「スーパー34」
鍵盤ハーモニカは、1959年にドイツのホーナー社が発売したプッシュボタン式の吹奏ハーモニカ「メロディカ」を元として、日本で開発された楽器です。
1950年代の小学校での音楽教育は、オルガンやハーモニカを使った授業が中心でした。しかし、オルガンは音階の指導ができる一方で生徒全員が使えるほど十分な数を用意できず、ハーモニカは安価だった一方、音階を教える上で限界がありました。そこで、音階の学習ができて、かつハーモニカのように生徒全員が持つことができるハイブリッドな楽器を目指し、1961年に鈴木楽器製作所が最初の鍵盤ハーモニカとなる「スーパー34」を開発しました。
その後普及活動が活発になり、1967年に文部省が制定した「教材基準」に鍵盤ハーモニカが記載されたことで、現在のように多くの子どもたちが演奏する楽器となりました。
ヒント2:吹奏楽器であり鍵盤楽器
先ほど述べたように、鍵盤ハーモニカはオルガンとハーモニカの良いとこどりをしたような楽器です。演奏の仕組みとしてはハーモニカのように息を吹き込む「吹奏楽器」、演奏法としてはオルガンやピアノのように鍵盤を押して音を鳴らす「鍵盤楽器」という扱いになります。
なお、1961年に鈴木楽器製作所が「スーパー34」の販売を始めましたが、それに追随するようにヤマハ、東海楽器製造もそれぞれ販売を始めており、鍵盤ハーモニカをどの会社が一番先に開発したのかはわかっていません。この3社は全て静岡県の浜松に本社を置いており、交流の中で切磋琢磨して作られた楽器ともいわれています。
ヒント3:ピアニカとメロディオン
現在、ヤマハが製造した鍵盤ハーモニカは「ピアニカ」、鈴木楽器製作所が作る鍵盤ハーモニカは「メロディオン」として販売されています。通っていた学校によっては、「ピアニカ」や「メロディオン」の呼び方のほうが馴染みがあるという方もいるでしょう。
現在では身近な楽器として大人でも楽しむ人が増え、楽器自体の質感を大切にした木製のモデルなども登場し、鍵盤ハーモニカを扱う音楽教室もあります。これを機に皆さんも、あの頃吹いた鍵盤ハーモニカを再び触ってみませんか?
それでは、次週の「今日の一問・音楽編」もお楽しみに!
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